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飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「ミライニッキ −CURSE DIARY−」感想

電撃文庫 ライトノベル 新作

ミライニッキ ―CURSE DIARY― (電撃文庫)

〈あらすじ〉
里中達哉が見つけた厚い日記帳。そこには彼の、未来の姿が記されていた。
「3人の少女と付き合うことになり、そして、その3人とともに――」
自らの将来の出来事にショックを受けた彼は、なんとか事態を避けるべく日記の記述に抗い始める。しかし運命は達哉を弄ぶ。避けようとしていた少女たちとは次々と出会ってしまい、そして望まぬまま少しずつ親しくなっていき……。呪いのように、着実に彼を予定された結末へと歩ませていく。果たして、この日記から逃れる術はあるのか……?

辰川さんの新作ということで真っ先に読みました。いや、ほんとこの方の文章は読みやすい。ラブコメには売ってつけのサクサク読ませてくれる文章だと感じているので、二年のブランクが空いたものの再び新作を出してくれて安心している。

高校生・里中達也は自分の机の上に見覚えのない一冊の本があることに気付く。中を確認すると、その本は日記帳で…何故か達也と、ほとんど交流のない三人の少女の「未来」が書かれていた。しかもその三人の少女と達也は付き合うことになるらしい。バカバカしいと思いながらも不気味な日記のことが気になって頭の中から離れない。そしてその日、日記が予言した通り、達也は三人の少女と出会う。日記は本物の予言書…それが真実だとすると達也は絶対に回避しなければならない未来がある。日記の最後のページ。少女たちと付き合うことになった達也は…五年後、幸せな時間を過ごした後、四人一緒に死ぬ。その未来を変えるため、達也は行動を起こす。

これまでの二作はまさに「ラブコメ」の軽快なテンポの話だったけれど、読みやすい流れはそのまま、今回はミステリアスな設定・展開を加え、作風を変えてきたなあ、というのが第一印象。

主人公である達也、その双子の妹の恋。そして未来日記が示すことが本当ならば…恋人になる三人の美少女たち。クールな学級委員長だが不思議なノリを見せる三田村、生徒会長で真面目な一方物腰の柔らかい東條、お嬢様でツンツンしているものの動物を愛する優しい灰島。それぞれの個性を放つ三人のヒロインと出会い、満更でもない達也だが、しかし鼻の下を伸ばしていると、向かう先にあるのは四人の死。何とか日記に記された未来に抗おうとするも、結局その通りになってどんどん三人のヒロインとの仲が深まっていく。

今回、メインとなるのはクラスメートである三田村の攻略…いや、攻略してしまうと危険な結末が待っているので必死になって自分の行動を捻じ曲げようとするのだが、上に書いたように上手くいかない。ラブコメらしいラブコメをしながら、仲を進展させ、予言をなぞることに危機感を覚える中で…この物語の楽しみ方が最後に分かる。

表紙イラストでセンターを張る少女・恋の存在。双子の妹ということで攻略から…正確には日記に一切記載のない恋の存在がイレギュラーな要素となり、全てが全て日記の通りに進んではいないことを知る。最終的には死が待っている運命の輪に恋を巻き込みたくない…そんな苦悩とも達也は戦うことになる。

ところで「ハーレムを築くと死ぬことになる」は、いや何というか嫉妬心から言わせて頂くと…達也は死んでも仕方がないと思います、はい。(笑)