飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「異世界居酒屋「のぶ」」感想

異世界居酒屋「のぶ」

〈あらすじ〉
とある異世界にある古都(アイテーリア)に繋がった、小さな居酒屋「のぶ」には、衛兵や教会の助祭、街の職人や水運ギルドのマスターなど、様々な人々が訪れます。彼らの間で噂になるのは、「トリアエズナマ」というこれまでのエールとは比べものにならないくらい美味い酒。加えて、いままでに食べたことのない料理の数々。「のぶ」の評判は徐々に広がり、多くのお客を呼び込みます。中には込み入った事情を持つ者もいて……。

これは確かに「飯テロ」ですね…!(腹が鳴る音)
僕は食欲は欲求の中ではそれほど順位は高くないのですが。好き嫌いもたくさんあるし。それでも美味しそうに思えるのだから困る…いや、別に困らないか。でも夜中に読みたくはなかった!(再び腹が鳴る)

『のぶ』はファンタジー異世界に繋がっている不思議な居酒屋。異世界の住人たちで賑わう居酒屋『のぶ』…そこには様々な人間模様があり、美味い酒と料理を味わいながら日々の疲れを癒して行く短編連作方式の物語。

異世界召喚モノ、は数あれど、異世界と繋がっている居酒屋という設定は面白い。元の世界の食材を使った店主のタイショーの料理は、異世界の人々たちには新鮮に移り、その味を知っている僕たちはゴクリと唾を飲む。普段アルコールなど飲まない僕でも異世界の人たちが美味そうにビールをゴクゴク飲んでいると、僕もビールで喉を潤したくなる。居酒屋はそれほど行きたいと思う場所ではないのに、居酒屋『のぶ』には行きたくなる。看板娘のしのぶちゃんの愛嬌を見に行きたいのもある!

メシを食って酒を飲むだけでなく、ポンポンと話が切り替わり色んな事情を抱えた異世界の人たちが登場するテンポの良さも注目すべきところかな。いやーほんと、居酒屋行って友達とバカ騒ぎとかしたいわー(一緒に飲みに行く友達がいない、は禁句)