飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

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「ザ・ブレイカー (2) 断罪の処刑人は唄う」感想

ザ・ブレイカー (2) 断罪の処刑人は唄う (電撃文庫)

〈あらすじ〉
医療ミスを認めない病院の院長、車で子供をひき殺した女優……罪に問われず、ぬくぬくと生きている人間たち。そんな「世間から反感を買っている」人々を殺してまわる連続殺人鬼が現れる。 その名は「公共の敵」。
残虐な処刑の様子をネット上でライブ放送するという異様な手口で、多くの一般市民から熱狂的な喝采を浴びていく。
「公共の敵に死を」とうそぶく彼の真の狙いとは――?

兎月山羊さんの文体、すっごく肌に合います。飽きずに文章を追いかけられる。
勿論、どう物語が転ぶのかドキドキワクワクさせてくれる展開の持って行き方も上手く、先が気になって仕方がない。

そして今回も面白かった。
社会が罰することのできない「悪」を処刑する「悪」……『公共の敵』。
立ち向かうのはブレイカーのコードネームを持つカナタと、内閣情報調査局に協力することになったリセ。互いが互いのことを大切に想っているのに、上手くその想いがかみ合わない兄妹の関係。『公共の敵』という異常な敵が引き起こす事件は胸糞の悪いもので、人の中にある「悪意なき悪意」を浮彫にする。大切な人を失って狂ってしまった男の最期を目にして、何事にも動揺しないはずのカナタがリセを抱きしめ、想いを口にしたシーンにはぐっとくる。

エンディングでは次回に繋がる「学園生活」の始まりを描いているので、このままシリーズ展開をしっかりして頂けると嬉しいなあ。
前回の『ラストセイバー』がちとトラウマになっております。面白い物語は最後まで読みたいのです!