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飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「コロシアム」感想

コロシアム (電撃文庫)

〈あらすじ〉
『扉の向こうのコロシアムで殺し合っていただきます』
少女が目を覚ますと、そこは見たこともない空間。拳銃とナイフが与えられ、殺し合いを強制される。無慈悲に仕組まれた死のゲーム。集められた30人のうち、生き残れるのはただ1人――。
高校生の萩原悠人は、ある日ネットで拾ったアプリから「コロシアム」というデスゲームの開催と、そこに自殺したはずのクラスの中心人物・月島伊央が参加していることを知る。アプリを使って外部から彼女をサポート出来ることを知った悠人は、クラスメイトたちと共にゲームのクリアを試みるが……。集められた30人の共通点が、悠人たちに恐るべき真実を突きつける! 目を背けることは許されない、学園サバイバルサスペンス!

久しぶりに土橋作品を読みました。あらすじを読んだ瞬間、頭の中に北野たけし氏が浮かんだのは内緒です。これから貴方たちには殺し合って貰います。(モノマネ)

高校生・月島伊央が目を覚ますと、そこは見知らぬ場所だった。そして聞こえる声……「扉の向こうのコロシアムで殺し合っていただきます」リボルバー銃とナイフ、僅かな食糧を与えられた30人の少女たち。生き残れるのはたったひとりだけ。危機的状況にある伊央を、特殊なアプリを経由してサポートすることになった彼女の同級生・萩原悠人。クラスの人気者だったはずの伊央がなぜこんな酷い目に遭っているのか? 疑問に思いながら進行する事態に対応していく萩原は、クラスメイトたちに協力を申し出ることになるのだが……。

おっぱい大好き思春期ボーイたちも良いですが、デスゲームの中で揺れる少年少女たちもやはり良いですな。

人間関係。それは見つめる人間の数だけ存在する。クラスの中心人物だった伊央、そんな彼女だからみんなが助けてくれると協力を仰いだ萩原。しかし萩原が考えるほど単純な「人間関係」ではなく、思い悩みながらデスゲームの盤上で苦しむ伊央が痛々しく読んでいると胸が苦しくなる。

いろんな人間の想いが交錯する中で、ただひとつの希望に向かって助け合おうとするのだが、まあそこは土橋作品のお約束。心を引き裂く展開が待っています。お約束といえば、斜に構えてグループから孤立する計算高いのに不器用な主人公くんの描き方は相変わらずだなあ、と。

ただ設定というか、生徒会が絶対的な権力を持っている……とは言っても、大人たち不在のまま突き進んでいくのには違和感があった。少年少女たちが孤立する「理由」を提示されていればもっとこの世界に入っていけたと思う。