飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~ (3)」感想

エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~ (3) (MF文庫J)

〈あらすじ〉
エイルン=バザットはロボットアニメ世界から召喚されたアニメキャラクターである。氷室義塾機兵部の対マリス戦での活躍は大きな注目を浴び、アメリカからデータ採取のため無人島遠征の依頼を受ける。だが優秀なヘキサを狙う武装組織、さらにマリスまでもが来襲。無事これを退けるものもエイルンが全治3ヶ月の重傷を負ってしまう。セレンの精神は依然不安定なまま。クイーンが来襲すれば氷室義塾が崩壊する。雷鳥は国際連合所属のマリス鎮圧部隊【ロイヤルガード】のネイバーチームの派遣を決定。しかしエイルン不在の状況に焦りを覚えた紫貴の暴走が始まってしまい――!?
爆発する爽快感! とにかく熱くて、火傷する、新世代ロボットライトノベル第三弾!

評判が良かったので「これはこのラノのランキングも良いのでは」と思っていたが、まさか総合4位・新作では1位とは予想以上。これからの展開が楽しみな作品です。

さてさて。今回も熱かった……いや、あえてこの言葉を使って強調します。クソ熱かった!
巨大な陰謀の渦に飲み込まれ、重傷を負うエイルン。戦力としても重要であり、精神的な主柱でもあるエイルンを欠き動揺する中で、セレンが、紫貴が、困難を乗り越え成長し絆を深めていく展開。熱くならない訳がないんですよ。

紫貴にスポットを当てながら、今までネイバーを満足に動かせなかったセレンの覚醒を描くという大きな転機となった今回のお話。それぞれに見せ場がキチンと用意されていて、キャラクターたちがキチンと読者の期待に応えてくれるので読んでいてとても気持ちが良くなる。主要メンバーだけでなく、大地を始めとするエイルンを慕う隊員たちとセレンが交流を果たし、わだかまりを解いていく場面も印象的。その全てがエイルンをキッカケとして絆による。偉大な男だけに、エイルンがいない中でどう動いていくのか……ドキドキが止まらなかった。

好きなキャラクターがどんどん増えていく。いやー熱い主人公がいるって本当に素敵。