飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「灰と幻想のグリムガル level.7 彼方の虹」感想

灰と幻想のグリムガル level.7 彼方の虹 (オーバーラップ文庫)

〈あらすじ〉
『黄昏世界』から脱出したハルヒロたちは、グリムガルとも異なる『太陽の昇らない世界』にへと足を踏み入れた。
なんの情報もないまま、それでも仲間を率いるハルヒロ。
幸いなことに、異界の住民たちが住み着く村を発見し、ひとまずの安全を確保できたものの、過酷な環境に問題は山積みだった。
更に最も必要とする「グリムガルに帰る方法」はまだ手がかりさえも見つからない。
自分たちは帰ることができるのか、そして時たま頭をよぎる本当に『帰る』場所は違うところなのでは、という感覚。
様々な想いを胸に抱きつつ、ハルヒロたちは、異界の探索を進めていく。灰の中をさまよい、行き着く先には――

アニメ放送開始まであと少し。なんだか緊張します。楽しみだ。

グリムガルではない何処かの異世界。ハルヒロたちと同じように、戸惑い抱きながら読み始めました。ダルングガル。それが新しい世界の名前。日の昇らない暗い世界。そこでの生活を開始したハルヒロたち。これ、どこかで読んだな、と思ったらそうだね、1巻だ。この緊張感。最近は「慣れ」てきていて、ハルヒロたちを不安に思いながら読む機会が減ってきたけど、いつ、何が起きてもおかしくない恐ろしさ、不気味さがダルングガルにはある。世界も、そこに住んでいる人も不気味すぎる。怖いよ。

異世界での新生活。その中でハルヒロとクザクは話し合う。メリイのことを。二人の関係を勘違いしていたハルヒロ。これでウジウジ悩んで、悩んでないフリをして誤魔化して、グズグズと変に前向きな台詞を聞かずに済む。でもその悩み方には妙な親近感というか、「分かって」しまう自分がいた。そりゅあ好きな人に恋人がいないと分かったら嬉しくもなる。が、それで何か進展するかというとしないのがハルヒロらしいというか。まあメリイ自信がそういうこと=恋愛を考えられる状況ではないとクザクに告げているし。

グリムガルが「帰る」場所なのか。ダルングガルにきたことで、もともと自分たちは何処からやってきたのかについて考える機会になっている。ただグリムガルで生きるだけが目的ではない。義勇兵として活躍することが目的ではない……のかな。いつか帰る時がくるのか。とりあえず今、帰るべき場所だろうグリムガルへ。ハルヒロ、みんながキミのことを心配して信用して、そして好きなんだ。

ダルングガルで随分な時を過ごしたけど、次の巻はどういう展開になるのか。あと、改めて思ったことがある。ランタはウザイ。