飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「旌旗流転: アルスラーン戦記9」感想

旌旗流転: アルスラーン戦記9 (光文社文庫)

〈あらすじ〉
仮面兵団に侵攻されたシンドゥラ国が援軍を求めてきた。アルスラーンは、ナルサスの助言を受け、敵の意表を突く策をとる。それは、北側から迂回し、チュルク国境を突破するというものだった。作戦は功を奏し、パルス軍は勝利の進撃を続けるのだが……。ついに迎えるヒルメスとダリューンの一騎打!さらにファランギースの悲しい過去が明かされるシリーズ第九弾!

1巻からはポンポンと読んでいたけど、今回は前巻から結構空いて読んだせいで今までの流れとキャラクターを思い出すのに時間がかかりました。「ああ、そういえばこういう奴いたわ!」とか一人で騒ぎながら読んでました。はい。

いや、ザンデさんがあっさりと逝ってしまいちょっとショックだったりしました。彼の意志が引き継がれているのは救い。ヒルメス殿下はドツボにハマりすぎてもう完全に引き返せないところまできたな。アルスラーン一行に徹底的にやられてかなり辛い感じになってますが。ここから這い上がってくるヒルメス殿下を見たいが、それはアルスラーンの危機を意味することでもあるので恐ろしくはある。ヒルメスへの同情がアルスラーンを殺しかねない。

ファンタジーサイド(魔導師絡みのお話)でもファランギースの昔話を知ることができて、距離感のあった彼女とアルスラーンたちがぐっと近づけたように感じる。こっちはこっちで動きがありそうなのでまあ不気味ですわ。