飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「カフェ・ド・ブラッド 魔夜中の眠らない血会」感想

カフェ・ド・ブラッド 魔夜中の眠らない血会 (ファミ通文庫)

〈あらすじ〉
血を提供するカフェ・ノクターン。
店主のアナスタシアは美少女だが傲岸不遜な吸血鬼で、訪れる客も癖のある吸血鬼ばかり。そして店主にも客にも振り回される従業員・青井優夜は――人間だった。それでも優夜は、人間と共存を望む吸血鬼達と楽しい夜を過ごしていた。そんなある日。優夜の通う高校で発生した“吸血鬼に襲われる"事件が優夜とアナスタシアの因縁を呼び起こすのだが……。
心優しき吸血鬼と歪な願いを抱えた少年が織りなすダークファンタジー!

『サイコメ』コンビが贈る吸血鬼を題材とした新作。『サイコメ』って舞台化してるんですね……一体どんなカオスな出来栄えなのか、気になります。

吸血鬼の存在が都市伝説のように囁かれる現代。実在する吸血鬼を相手に、血を提供するカフェ・ノクターンで高校生・青井優夜はアルバイトに励んでいた。店長であるアナスタシアを始め、個性的すぎる吸血鬼のお客様たちに揉まれる日々を送る優夜には、ある秘めた事があった……『吸血鬼ハンター』として悪行を働く吸血鬼を狩るもうひとつの優夜の姿。恩人であり師でもあるアナスタシアと共に今宵も悪しき吸血鬼を屠る。

吸血鬼。それにくっ付いてくる設定の数々。真相に血系、異能などなど大抵はお約束のような設定だけど、僕はこれを読むのが好き。やっぱ吸血鬼は魅力的な題材ですよ。

まず読み終えての感想としては「吸血鬼のダークな雰囲気を出し切り、物語はキレイにまとまっていて上手く出来ている」というもの。合間に盛り上がる場面=派手な吸血鬼バトルがもう少しあっても良かったかなあ、とも思いましが。ラスボスの登場が突然だったのにはビックリ。シリーズ作品だと思っているので、続刊が出れば登場する敵かと油断してました。

前作『サイコメ』もそうですが「ダークな世界観・設定なのにほんわかしてしまう場面がある」のが水城水城さん作品の魅力なのかな、と勝手に思ってたりします。なので今回もそれを感じられて結果良かった。