飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「どうでもいい 世界なんて: ークオリディア・コードー」感想

どうでもいい 世界なんて: ークオリディア・コードー (ガガガ文庫 わ 3-20)

〈あらすじ〉
正体不明の敵<アンノウン>によって、世界が崩壊した近未来。今も<アンノウン>との戦争を続ける防衛都市・千葉に暮らす千種霞は、今日も今日とて「終わらない残業と不毛な営業」と戦っていたーー。成績不振により天然系うっかり女子の蓮華と共に戦闘科から生産科へと出向させられた霞を待ち受けていたのは、しっかり者の上司・朝顔が仕切るブラックな職場環境。TVアニメ放送中の『クオリディア・コード』の「千葉編」前日譚、完全書き下ろし小説として登場!

『クオリディア・コード』のTVアニメ、ついに始まりましたね! アニメのあらすじをチェックしていなかったので、どんな感じでスタートするのか全然分からなかったのですが。はいはい、つまり富士見ファンタジア文庫、MF文庫J、ガガガ文庫それぞれの話が終わったあと、三組が合流しての展開になる、と。群像劇感があるけれど、この中ではある意味まとも(?)な朱雀視点になるのは自然な流れか。(笑)

と、いうことで待望の渡航さんの描く『千葉編』になります。アニメ放送を見て「あれ? この千草兄妹のこと僕知らないよ? あれれ?」って言うのは禁止です。脱力系兄貴と(戦闘力的に)優等生なブラコン妹が贈るお話でした。

……しかし異能バトルが見せ場になっている『神奈川編』『東京編』と違って、まあ裏方なお話だったのは意外というか、正統派な他二作品があってこそ輝く展開であったのは流石というべきか。言うべきだろうね!これを『クオリディア・コード』作品の前半に持ってこられて、面白いとは思うけれど設定を知っているからこそここまで面白くなるんです。

アニメを見てある程度は性格を把握していたものの、この兄妹愛炸裂の二人を見ているとちょっと気恥ずかしさすら覚えてくる。いや、互いに互いのことを想いすぎだろ、と。もちろん、良い意味で!