飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

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「ビューティフル・ソウル ―終わる世界に響く唄―」感想

ビューティフル・ソウル ――終わる世界に響く唄―― (講談社ラノベ文庫)

〈あらすじ〉
――世界は終わってしまった。
容赦なく終わってしまった。
完璧に完全に徹頭徹尾終わってしまった。
不自然に不可避に不可逆に終わってしまった。
絶対に圧倒的にどうしようもなく終わってしまった。
世界を世界と呼ぶ必要がなくなるほどに、終わってしまった。
――それでも僕らはこの場所で、何かを信じてもがいてる。
――惨めで弱くて矮小な、どこにでもいる《人間》 として。
これは、こんなにも優しくない世界に残された、誇りと希望の物語――

「そろそろブログ更新しようかなー」と書いてから2週間ほど経ちました。よくあることです。そう、良くあることなのです!……まだ8月だからセーフということでお願いします。

謎のウィルスが蔓延し、人は異形の怪物「WEAKS」へと変貌していった。そして2年近く前に起きた運命の日……世界の大半の人間が一斉に「WEAKS」となり、世界は終わってしまった。生き延びた人類はウィルスの副作用によって超常的な力を手に入れた中に、ごく少数ではあるが狂暴な「WEAKS」に対抗するほど巨大な能力を振るい抗い続けていた。主人公の少年クラナもまた「WEAKS」と戦える異能を持つ者であり、絶体絶命の最中、少女ランジェと出会ったことで「希望」と「絶望」に直面することになる。

この「人類が(文明が)滅びた世界」というやつが僕は大好物で、あらすじやら帯やらで目にするとすっと手が伸びてしまったりする。そんな感じで購入してサクサクと読みました。

人類に牙を剥く「敵」と戦う異能力者。典型的な設定ではあるし、ここを奇をてらった設定にされても面白いことはないのかな、と。興味深かったのが、始まり方。人類が終わったあと……「WEAKS」が跋扈する世界になったあとではあるのだけど、序盤で主人公のクラナは大切な人を失う。そして異能力者であり、数少ない人類を保護しているコロニーの戦闘員として戦うランジェたちに救われる展開へと進んでいく。

振り返った「過去」で大切な人を失ったという描写ではなく、「現在進行形」で大切な人を失いそのままストーリーが続いていくのが、いや、個人的には新鮮な感じがした。それがあったせいか、少年クラナと少女ランジェの関係にちょっと違和感を持ってしまったのだけど。大切な人を失ったあとなのに、そんなイチャイチャしていいのか……不謹慎厨でごめんなさい。まあ終盤にこの辺りの違和感を払拭してくれる描写があったので良かったかな。

「WEAKS」と異能力者たちのバトルが見どころ、というよりもこの世界と少年少女たち……人類のこれからがどうなるか。それが気になる作品であるので続きがどう展開されるのか楽しみ。