飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「Hello,Hello and Hello」感想

Hello,Hello and Hello (電撃文庫)

〈あらすじ〉
「ねえ、由くん。わたしはあなたが―」初めて聞いたその声に足を止める。学校からの帰り道。中学のグラウンドや、駅前の本屋。それから白い猫が眠る空き地の中で、なぜだか僕のことを知っている不思議な少女・椎名由希は、いつもそんな風に声をかけてきた。笑って、泣いて、怒って、手を繋いで。僕たちは何度も、消えていく思い出を、どこにも存在しない約束を重ねていく。だから、僕は何も知らなかったんだ。由希が浮かべた笑顔の価値も、零した涙の意味も。たくさんの「初めまして」に込められた、たった一つの想いすら。これは残酷なまでに切なく、心を捉えて離さない、出会いと別れの物語。

皮肉とかでは一切ないのだけど、メッチャお洒落な話だなあ、て思いました。記憶消失に纏わる恋物語で、どう着地するのか気になる作り。前半の主人公視点から後半ヒロイン視点が交わり、記憶消失の一旦を知った時、切なさが込み上げてくる物語だった。