飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「転生王女と天才令嬢の魔法革命2」感想

転生王女と天才令嬢の魔法革命2 (ファンタジア文庫)

〈あらすじ〉
天才令嬢・ユフィリアとともに、王国を襲うドラゴンを討伐したアニスフィア。次なる脅威・ヴァンパイアの謎に迫っていく二人の前に、因縁の弟・アルガルドが立ちはだかる——王宮百合ファンタジー、激動の第二幕。

たまたま続きが最新2巻を読むことになったのだけど、この作品ここまで読み切らないと本当の楽しさを味わえない。あとがきにもある通り、2冊で前後編、ひとつの作品の構成になっている。

そもそもの発端であるアルガルド王子とユフィリアの婚約破棄騒動は何故起きたのか? 前回明らかになる前に終えたこの問題の解決編となっているこの2巻。アルガルドや騒動の中心にいた男爵令嬢・レイニの心情が明らかとなっていくのだが、当初想像していたよりも根深い闇を抱えた問題であり、アルガルドの内面に触れる者がいなかったせいで起きた事件であることが良く分かる。うん、国王が悪い。アニスは完全な当事者だけど、とばっちり感ある。ちょっとすれ違いで、王子王女だから起きてしまった悲劇なんだよなあ。

色んな人の心と身体が砕かれ兼ねない騒動ではあったけど、アニスと何よりユフィの活躍もあって最悪の事態(いやまあアニスにとっては十分最悪だが)は避けられた。何だかこのまま終わってもおかしくないような締め方だが、行く道が変わったアニスとユフィの今後こそが気になる訳ですよ。なので続きカモン!