飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「六人のお嬢様戦争をオレだけが攻略できる」感想

六人のお嬢様戦争をオレだけが攻略できる (ファミ通文庫)

〈あらすじ〉
華凰学園に通う成績も体格も普通の高校二年生の俺・桐村雪人。そんな俺のところに、なぜかお嬢様ソサエティー「六麗」の一人である茜このはから「六麗の仲を元に戻してほしい」と頼まれる。しかも交換条件として落第寸前の妹メグの家庭教師をしてくれるらしい。その条件を聞いた俺は「六麗」の関係修復と妹の成績向上を同時成立させる方法を考えつくのだが、「あいつの話はするな」「それ以上私に近づかないで」と話を聞いてもらえない状態に頭を抱えてしまい……。雪人は「六麗」崩壊と妹の落第を阻止できるのか!? 六人六色のクセになるかわいい恋愛コメディ!

ファミ通文庫を読んだのどんだけ振りなのか。更に言うと築地さんの作品という。作家とレーベル両方に懐かしさすら覚えたので、久しぶりに買って読んでみました。

これはラブコメ、なのか。ちょっとそう感じるには難しい感覚を味わった。仲違いしているらしい、特殊な生徒達を集めた生徒会=「六麗」、その仲を修復するために奮闘をする主人公が六人の美少女たちを次々攻略していくお話で、これだけ聞くと立派なラブコメ……なのですが、妙に内容が固くなってしまっているのは、ちょっとしたミステリ要素というか、「何故みんなが仲違いするようになったのか?」を追いかけて、ラブコメ展開に水を刺してしまったように思える。そっちに時間を割いたのもあって、ヒロインたちの魅力アピールが不足してしまっていたのは残念かなあ。築地さんの手堅い文章は読みやすくて好きなんだけど。