飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「りゅうおうのおしごと! 13」感想

りゅうおうのおしごと! 13 (GA文庫)

〈あらすじ〉
三段リーグ最終日の翌日。
『史上初・女性プロ棋士誕生!』の報に日本全土が沸き立つ中、雛鶴あいは関西国際空港を訪れていた。 親友の水越澪が海外へ旅立つのを見送るために……沈みがちになる気持ちを隠して明るく振る舞うあい。 意外な人物との再会をきっかけに、事態は思わぬ方向へと動き出す。
「最後に一つだけお願いがあるんだ」
同じ頃、あいの師匠である八一は東京の病院にいた。満身創痍で眠り続けている銀子の傍らに……。あい、澪、綾乃、シャル、そして天衣。五人の少女が集う最後の一日を描いた、約束の13巻!! 飛び方を覚えた雛鳥は今、大空へと羽ばたく――

各種特典にて収録されていた短編を集めた一冊となっているので、怒涛の流れできた中での箸休めかな。「続きが早く読みたい!」と思ってる読者は悶々としちゃうかも(笑)

ただあとがきにも書いてあったけど、今は世の中が世の中のため、イベントは中止になってるし、取材が大きな意味を持つ作品にとっては苦しい日々だと思う。

しかし現実がラノベを追い越していく世の中でもあるけれど、現実は現実、フィクションはフィクションとしてそれぞれ楽しめれば良いですなあ。特に女の子関係はフィクションでしか出来ないぞ……出来ないよね?(真顔)

「宮本サクラが可愛いだけの小説。2」感想

宮本サクラが可愛いだけの小説。2 (MF文庫J)

〈あらすじ〉
とにかく可愛い幼なじみと織りなすイチャかわラブコメ第二弾!宮本サクラはやっぱり可愛い。なぜって、理由1 デートに行くと空回りして可愛い。理由2 自分を磨くためにモデルをやっていて可愛い。理由3 勢いでニクタイカンケイを迫ろうとして可愛い。理由4 なんだかんだで一緒にお風呂に入ってくれて可愛い。理由5 相変わらず胸も大きい。…ほら、これだけ揃えば可愛いに決まってる。サクラがモデルをやっていることが明らかになったり、サクラのライバルがちょっかいを掛けたりもしてくるけど、相変わらずこの小説はサクラを愛でるためだけに存在してるんだ。―あ、世界の秘密も少しずつ明かされ始めます。

電子書籍で読んでるせいで装丁で分からないからアレだったのですが、前回もだけど、この作品、相当文庫本の厚みは薄いよね。文庫本でのページ数確認したら230ページほどだし、もうちょいボリュームあってもいいかも、と思ってしまう。

それと同時に、ほんとマジでタイトル通り「宮本サクラが可愛いだけの小説」なので、あんまりボリュームあっても内容がしつこくなっちゃうのかな、とも思ったり。

まあ何にしてもイラスト担当のrurudoさんの描くサクラは最高に可愛いですね。口絵は見開きで複数枚描いてて素晴らしいですよ。可愛いサクラ可愛い。サクラはアホの子だなあ、と思っていたら両親もある種のアホの子だったのは良かった。

「ダークエルフの森となれ -現代転生戦争-」感想

ダークエルフの森となれ -現代転生戦争- (電撃文庫)

〈あらすじ〉
輝獣と呼ばれる自然脅威から日本を守る騎士候補生として学園生活を過ごす朝倉練介は、誰よりも駆動鉄騎の扱いに長け、優等生の仮面を被り、だがしかし温度のない日常に倦んでいた。 そんなある日、木の上から突如彼に飛びかかってきたのは、一人の黒ギャル女子高生……もとい異世界から転生してきたというダークエルフ、シーナだった。 挑発的な態度、嗜虐にみちた言葉、それでいて明るい、日だまりのような笑顔。そんなシーナに眷属として見初められた練介は、彼女とマンションで同棲を始め、やがて異世界から転生してきた魔術種たちの生き残りをかけたバトルロイヤルに巻き込まれていく。 これは世界から零れ落ちた二人の、大それた神話で――黙示録だ。

久しぶりに水瀬さん作品を読みました。水瀬さんなので絶対表紙イラストから想像するようなお話じゃないだろうなあ、グロ注意な作品だとうなあと思っていたら、だいたい当たってた。

取り留めのない日常に違和感を覚えつつも、自分を誤魔化しながら日々を送っていた主人公の高校生・練介は、ダークエルフのシーナと出逢い、彼女の眷属になる。平穏な日常を捨て、人間をやめ、シーナと共に非日常へと足を踏み入れる。

パワードスーツに未知の怪物がいる現代に、異世界ファンタジーではお馴染みの亜人種やモンスターたちが転生。人間を使い魔=眷属にして、生き残りをかけた戦いを繰り広げる。結構設定盛り盛りの世界観だけど、そこは抵抗なく読めるし、しっかり全ての材料を料理をして濃厚な作品に仕上がっていて面白かった。エロさあり、グロさありの塩梅もちょうど良く、特にグークエルフのシーナさんは色っぽくて、容赦なくて、でも変わり者に人間の眷属である練介には優しいヒロインです。

タイトルの意味も後半戦で明らかになって、なるほどそういうことかと納得。しかしロボ要素で黒銀さんが参加してるのは流石といわざるおえない。(笑)

「今宵はジビエを召し上がれ 函館のフレンチシェフは謎解きがお好き」感想

今宵はジビエを召し上がれ 函館のフレンチシェフは謎解きがお好き (双葉文庫)

〈あらすじ〉
北海道の函館にたたずむ、ジビエフレンチレストラン『フォレアンシャン』。 女子大生の小桧葉陽葵は、ひょんなことからこの店のオーナーである御世野景悟と出会い、アルバイトをすることになる。 食材にこだわり、自分で狩りまでするほどの料理オタクの景悟だが、同時に『謎』にも目がない。 陽葵は景悟とともに、店に来た客においしい料理と『謎解き』を提供することになり――。

梅雨が明けて暑くなってきましたね。この時期になると薄着になるせいで、非常に痩せてる私は周囲から「大丈夫? ご飯食べてる?」とやたら心配されます。ご飯は食べてますが、食は細いので一杯は食べられません。小学生が好きなメニューが好物なので、函館に行くとだいたいラッキーピエロの食事で満足する、そんなグルメとは縁遠い人生送ってます。

狩猟というと「ゴルフと同じくらいの費用で出来るから鉄砲やろう」と以前誘われたことがあります。いや、ゴルフと同じ費用と言われて納得しかけたけど、一回諭吉は飛んでいきそうだよねえ。なので興味はあったけどお断りしましたが。

狩猟+レストラン+ライトミステリーの本作。家族に対して悩みを抱えた女子大学生のバイト先となるジビエ料理を扱うレストランを舞台に、イケメンオーナーやシェフが登場して、小さな謎を解いていきます。ジビエって聞いたことあるがなんぞや、と思っていたら野生の動物を狩って料理するもの。作中でも説明があったけど、自分で狩猟するので仕入れや質のバラ付きが凄そう。仕入れもする仕事をしてるとそういうのすとても気になるので(笑)

フランス料理……と聞いて少し構えたけど、読み口として敷居も低いし、サクサクと読み切れた。親近感ある分、主人公の祖母が作る素朴な朝ご飯描写に腹が鳴りました(笑)

「この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる」感想

この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる (カドカワBOOKS)

〈あらすじ〉
超ハードモードな世界の救済を担当することになった駄女神リスタ。チート級ステータスを持つ勇者・聖哉の召喚に成功したが、彼はありえないほど慎重で…?「鎧を三つ貰おう。着る用。スペア。そしてスペアが無くなった時のスペアだ」異常なストック確保だけに留まらず、レベルMAXになるまで自主トレし、スライム相手に全力で挑むほど用心深かった!そんな勇者と彼に振り回されまくる女神の冒険譚、開幕!

ここ最近、話題になってる作品(アニメ化してる作品)を読むにはBOOK☆WALKERの読み放題は最適ですな。単行本サイズの作品も読めるので非常に助かる。気に入った作品があればそのまま買い始められるし。

序盤アニメで観て作品のノリは知ってたのだけど、慎重勇者の聖哉と女神のリスタの掛け合いに笑う。特にリスタのギャグキャラというか、コミカルな感じが良い。イラスト的にも、とよたさんなのでデフォルメされたリスタ好き。しかし聖哉は良い奴なのかやな奴なのか分かりにくい。ただ全て本音で言ってるのは分かる。

自主トレと神様たちとの稽古のおかげ(?)で滅茶苦茶強くなってる聖哉なのだけど、もうリスタですらステータスが見られないので本当の強さが分からないのが。もうラスボス討伐できるんじゃないの?(笑)

「植物魔法チートでのんびり領主生活始めます 前世の知識を駆使して農業したら、逆転人生始まった件」感想

植物魔法チートでのんびり領主生活始めます 前世の知識を駆使して農業したら、逆転人生始まった件 (ドラゴンノベルス)

〈あらすじ〉
未開の秘境をゼロから開拓! 植物魔法で作って&建てての街づくり!
貴族に転生した少年エルトは無能の烙印を押され、領民0の僻地の管理者として放りだされた。 だが彼の持つ"植物魔法"は、領地開拓には最適の万能魔法だった! 作物から建物まで生み出す魔法と前世の知識を活かして開拓していくうちに、どんどん領民は増えて賑やかに。 しかも、何もないはずの領地は実は宝の山で――。
異世界のんびり開拓記、開幕!

いわさきかた神イラストだから買いました!もはや定型文。ラノベを買う理由ってそういうのでも全然オーケーだと思うんですよね!(親指をぐっと立てながら)

能無しと決めつけられた上、実家を追い出され、荒れ果てた領地を管理することとなった貴族の四男坊・エルト。転生者であるエルトは前世の記憶と、役に立たないと言われた植物魔法を駆使して領地を開拓。商才ある心優しいエルトを慕って領民となるため次々と人が集まり、村は大いに発展していくのである。

平和、平穏。驚くほど穏やかで優しいお話です。村の開拓、育成要素が強いので読んでるとその手のジャンルのゲームを無性にやりたくなる。エルト固有の能力もあって発展をみせるので、最初は「エルトが攫われて悪い奴に悪用されるのでは?」と心配するのだけど、杞憂です。命の危機とか、そういった展開はありません。ひたすらエルトと領民……人間・亜人関係なしに非常に仲良く暮らして、そしてみんな有能なので益々村は発展していくのです。

序盤は農産物で発展していくのだけど、後半からは名産や特別な施設などを作って村の「売り」を拡大していってる。いやーほんと町づくりのゲームやりたくなるわ。しかし異世界ファンタジーに必須なバトルがほぼなくて成立してるのは凄いわ。(笑)