飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「いつでも自宅に帰れる俺は、異世界で行商人をはじめました 2」感想

いつでも自宅に帰れる俺は、異世界で行商人をはじめました 2 (HJ NOVELS)

〈あらすじ〉
今日も自宅と異世界を行き来して、楽しく行商生活を送る尼田士郎。新任の美人ギルドマスターの情報でレアな薬草を探しに出た士郎は、森でモンスターに襲われ仲間とはぐれてしまう。そんな士郎を助けたのは、伝説の種族と呼ばれていた妖精族のパティだった。異世界のお酒がまずいと前から感じていた士郎は、パティだけが作れる伝説の妖精酒で異世界のお酒を一気においしくしようと考えるが、彼の前に町一番の酒好きなドワーフが立ちはだかって―!?コミカライズもスタートしたハッピー異世界スローライフ、大幅加筆の第2巻!!

刊行ペースが早いように思えるのは元がWEB小説だからですかね。電子書籍だと折角の単行本がモッタイナイ感じがしたので実本で購入しました。現状、単行本サイズの作品を買うかどうかはイラスト重視となっております。

今回売る商品は「お酒」です。僕はあまりお酒を飲む方じゃないし、美味しいと思えるお酒自体が少ないのだけど、この世界のお酒を飲んだら粗悪すぎて即倒れそう。もう酔うために飲む、みたいな。そんな世界のお酒事情の中でシロウが持ち込んだお酒たちを飲んでしまったら麻薬みたいなもんだよね。もう前のお酒なんか飲めたもんじゃない。これに関しては食べ物もそうだろうけど。

ヤク漬け(違う)にした後、お金の回収は容易ですな(下衆顔)しかしこう素晴らしい物を持ち込んでくるとなるとシロウの身柄が心配になる。前回も書いた気がするが。まあこのほんわかした世界観でそれは心配しすぎかな(笑)

「ラグナロク:Re 4.悪辣たる異端」感想

ラグナロク:Re 4.悪辣たる異端 (オーバーラップ文庫)

〈あらすじ〉
「“変異"したあたしたちを、人々は“闇の種族"と呼んだんだよ」
カイル、アーネストとともに“闇の種族"が集結する王都ソフィアへと帰還した我が相棒のもとにシュタール、そしてアングルボザが現れた。そして老婆は語る。 “闇の種族"の目的は、王都の地下に眠る航宙船に乗り、生まれ故郷――地球へ帰ること。 “闇の種族"の起源は、ただの地球の人間であることを――。 だが、それが事実であろうとなかろうと関係ない。私はラグナロク。リロイが握りしめる剣であり、“闇の種族"を滅ぼすための兵器、なのだから。 時代を超えて再構築された、バトルファンジーの金字塔。第4幕。

( °д°)

(  д) ゚ ゚

いやマジであらすじを読んだ瞬間、上の顔文字みたいになりそうだった。スニーカー文庫版の「ラグナロク」を愛読してきた身としては、あまりの情報に五度見くらいしたわい。しかもこの情報が出るの、この巻のほぼ終盤だし。もうどうなってるの(疲労)

「闇の種族」の目的が分かる本巻。これまでの読んできた旧版「ラグナロク」の情報も吹っ飛ぶ事実が判明、「闇の種族」は地球人が変異した姿だという……。これは元々考えていた設定なのか、再構築した際の新たな設定なのか。だいぶまろやかな性格になった(ように思える)キルシェとオルディエのコンビの方でもキルシェが過去の文明の時代の実験体であることが分かって、どんだけ情報詰め込んでくるんだよ、と。

あらすじに「隠すようなことでもない」的なことを書いてあったけど、旧版組としてはもっと大事に情報公開して欲しかった感じも。まあ永遠に分からないままよりは良いか(笑)

「異世界転移、地雷付き。」感想

異世界転移、地雷付き。 (ドラゴンノベルス)

〈あらすじ〉
チートのない異世界で、知恵と工夫の開拓記―チートはないが地雷スキルがある異世界に送られた学生たち。その中でナオ、トーヤ、ハルカの幼馴染3人組は、リアル中世風味のシビアな異世界生活を安定させ、安住の地を作るべく行動を開始する。お互いに協力して、モンスター退治に採取クエスト―英雄なんて目指さない!現実的で集団だからこそ強くなれる、等身大のスローライフが今、始まる!

次は何を読むかなあ、とBOOK☆WALKER読み放題をみてあらすじが気になったの読みました。単行本サイズの作品から選んでいくの、何だか食べ放題の際に高そうな料理から食べていく感じがしてアレ(笑)

修学旅行中のバス事故でクラスメート全員が異世界に転生。ゲームのキャラメイクと一緒、ステータスやスキルにポイントを振って、新しい人生をスタートする。幼なじみのナオ、ハルカ、トーヤは三人でパーティーを組み、新米冒険者となるが、命の危機に陥るような「冒険」はせず、堅実な人生を歩んでいく。

最初のキャラメイクで「ゲームなら」一点特化したスキルやステータスでも良いけど、それが本物の人生だとすると安全に行きたいようねえ。僕はそうする。初めのスキル選択で、非常に便利に思える能力のものは実は制約・副作用があって地雷、というのはほんと怖いわ。タイトルの意味はこれかい。ワンチャン知らなければ取っちゃいそう。

幼なじみ三人組はハルカの奥深い考えもあり、とにかく危険な状況には身を置かないようにする計画のもと進んでいくのだけど、あらすじにあるような「スローライフ」ではないような。圧倒的なチカラみたいなのがないので、命を落とす危険は常にある中で、なるべき死なないような冒険者の依頼をこなしていく感じ。ワンチャン死ねるのでスローライフとは違うよね。ある意味ではスローな冒険(人生)ではあるけど。

一点気になったのは転生した少年少女たちなのに今までの人生のこと(主に家族のこと)を思い返すシーンがほぼないこと。親のこととか気にならないのか。まあいいっちゃいいんですが(笑)

「JKからやり直すシルバープラン2」感想

JKからやり直すシルバープラン2 (ヴァルキリーコミックス)

〈あらすじ〉
最低だった自分を変えるために頑張る、 今一番応援したいヒロイン!! 女子高生時代にタイムリープした 元傲慢お嬢様・二ノ宮小百合。 内気で写真好きな少年、 尾上慎二という 初めてのお友達もできた 彼女にふりかかる次の試練は……。 なんと留年回避!?
定期テストで轟沈し 追い詰められた小百合は、 追試に合格するため 学年一の才女、 柏村真紀に勉強を教えて欲しいと 頼みにいくのだが……。

ラノベはともかく漫画の発売スケジュールは全く分からないので2巻が出てるの気付かなかった。Twitterの情報頼りなので、皆様よろしくお願い申し上げます。(何が?)

はい、お嬢様人生やり直し物語。初めてのお友達を作り、次は留年回避のため、壊滅的な成績を上げることに。そりゃあ裏口入学ですもんね。そこで白羽の矢が立ったのが学年一の成績優秀者である柏村ちゃん。勉強を見てくれる見返りに彼女の家(弁当屋)でバイトをすることになるのだが、柏村家は父親のせいで借金まみれ。このままでは一家崩壊、のところをお嬢様が救います。

お嬢様の情熱凄まじい。元よりズレたところがあったので柏村に拒絶されても突き進み、結果、先生になって貰えた。周りの評価はそうなんだろうか、柏村の言う通り1〜2年生の時の傲慢な姿を見ているから勘繰ってるよねえ。ちゃんと付き合ってみないと彼女が「変わった」ことに気づかないのでは。そういう意味ではハードなスタートだけど、本人はそれを喜んでるというか、ハードモードなのを気にしてないか。

やり直しらしく自分と柏村の父親の姿を重ねたり、まあ将来的に「売れる」線の弁当を開発して広告したり。そもそもの基礎能力高えな。この感じで仲間を増やしていって欲しい。

「宵の国戦記 1 最強の暗黒騎士は平穏に暮らしたい」感想

宵の国戦記 1 最強の暗黒騎士は平穏に暮らしたい (ドラゴンノベルス)

〈あらすじ〉
史上最悪の種族間戦争が迫っていた。悪辣な人間は自演した戦死を理由に弔いの大攻勢を計画。対するは、国の四方を僅か四体で守護する魔族最高位・四大主。その内が一人、魔族でありながら人の魂を持つ転生者“魔剣のゴーダ”には願いがあった。平穏に暮らしたい―と。戦いの中、人間の姫と巡り会った時、ゴーダの世界を相手にした戦いが幕を開ける。第3回カクヨムWeb小説コンテスト異世界ファンタジー部門特別賞。

なんとなく「表紙カッケー!」から読み始めたのだけど、いや、面白かった。ここ最近で読んだ中では多いページ数だがそれも気にならないほど集中して読めた。

現代日本人が異世界ファンタジーの魔族に転生して、長命を活かし300年かけて修行、魔王(のような存在)に仕える四天王の一人にまで出世します。魔族が住む「宵の国」は人間の暮らす「明けの国」に囲まれていて、東西南北それぞれを四天王が守護。東を護る元人間のゴーダは「部下との平穏な暮らし」を求め、「明けの国」との和平を計画する。というのがストーリー。

正直、かなりストレスをかけてくる作品だと思う。主人公ゴーダは確かに強いけど、世界をどうこうするほどではなく、なかなか思う通りにいかない。逆境を華麗にひっくり返して気分爽快とはいかず、人間たちの陰謀に嵌り、悪い方向に進んでいく。一筋縄ではいかない敵の存在は、個人的には歓迎でさてこれからどうやって主人公ゴーダが戦っていくのかワクワクする。この読者にかけられる負荷を楽しめるかどうかがこの作品のキモかな。

とはいってもストレスは解消したいので最終的には気持ち良くなりたいよねえ。

「世界一可愛い娘が会いに来ましたよ!」感想

世界一可愛い娘が会いに来ましたよ! (MF文庫J)

〈あらすじ〉
久遠郁(17)高校二年生―突然ですが、娘ができました。ある日、郁のもとに娘を自称する女の子・燈華がやってくる。子作りした覚えがない郁は大変焦るのだが、燈華はお父様とママの将来を救うため未来から来たらしい。だが、帰る方法はおろか、肝心のママを忘れていて…?二人は手掛かりとなる将来のママを探しはじめる。候補は郁がよく知る三人の女の子。彼女達と距離を縮めるため、燈華が持ってきたアイテム・通称「パパーツ」を駆使する―のだが。え、最初のパパーツは哺乳瓶?ママリティが高くないとダメぇ?これ、本当に大丈夫なの!?果たして、未来のママは誰なのか。燈華は無事に帰れるのか―!?

気になっていた作品をようやく読めました。読み終えてから知ったのですが、新人賞作品だったんですね。なつめえりさんのイラストが素敵すぎるのでもっと堪能したい。(口絵を眺めながら)

さて未来から自分とほぼ同じ年齢の娘がやってくる、という良くありそうであまり見ない設定の本作。可愛い娘ちゃんは記憶喪失のため、実のお母さん=主人公の奥さんのことを覚えていない……という好都合(ぉぃ)な状況なので、仲の良いヒロイン(?)たちの誰と結ばれるかドキドキしながら見守るラブコメです。

主人公くんはヒロインたちの誘惑に負けそうで負けないどっちなのか良く分からない理性と貞操観念の持ち主なので、どのヒロインともくっつきません。娘の手前、未来に対して責任を覚え慎重になってる感じなのかな。フィクションなので「娘は一人じゃなくても良くね?」と思ってしまうのはダメな大人です。

先にも書いたのだけど、新人賞作品なので完結はしてるカタチではあるけれど、誰かと結ばれるのは確実なのでそこまで描いていくのかな。