「それがるうるの支配魔術Game1:ルールズ・ルール」感想
それがるうるの支配魔術Game1:ルールズ・ルール (角川スニーカー文庫)
- 作者: 土屋 つかさ,さくらねこ
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/03/31
- メディア: 文庫
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「世界はルールで出来ている」
「普段は無表情なのに、大好きなゲームで盛り上がって零れるような笑みを覗かせたかと思うと、失敗してしまい大きい黒帽子で顔を埋めて縮こまる天然っ娘るうるちゃんブヒブヒィイイイイ!!」
で、この作品の全てを語るのは止めましょう!
人の常識〈ルール〉を上書きして塗り替え、更にはそのルールが世界のルールであると人に刷り込ませ、変化に気づけなくすることが出来る『理操魔術』が存在する世界。
とはいえこの理操魔術には限界があり、ルールを塗り替えていられる時間は永続ではないし、範囲も限定される。
主人公の犬海丸(マルじゃないタマキだよ!)は全くこの理操魔術の影響を受けないどころか『理操魔術で変化したルールが、常識と照らし合わせて「おかしい」ことを言葉で指摘』することで魔術を破ることまで出来てしまう仕様になっている。
『世界災厄の魔女』と呼ばれる水那斗るうるの理操魔術を我知らず破ってしまった丸。
その日からるうるが丸を『パートナー』とするべく丸の査定を行ったり、るうるが部長を務める部活に引き入れられたりと穏やかな日常がハチャメチャに…という流れ。
この作品の魅力は、他人が作ったルール(理操魔術)が一体何かを考えて打ち破るゲーム性。
読んでいて少し地味に思えたが、他人のルールを破る『答え』が提示された時の心がスッとする気分の良さ。なかなかの快感。
また丸とるうるだけではなく、碓氷や御剣と言った魅力的なキャラクターも良い(この辺りの人間関係はラストで含みを持たせてますが)
特に碓氷は好き。本来なら蚊帳の外にいそうなキャラなのに、序盤からぐいぐい丸とるうるの間に入っていく積極性。
今後の展開が楽しみ。
るうるちゃんブヒィイイイイ!!