飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」感想

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (ガガガ文庫)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (ガガガ文庫)


「まぁ、大事なのはイラストだから。中身なんて気にすんなよ」

あれ…主人公の八幡って作者の渡航さんじゃね?

『ぼっち主人公+部活モノ』と言うことで平坂読さんの『僕は友達が少ない』を連想する人も多く、また帯に平坂さんがコメントを寄せていることもあり作品の類似性を指摘する人もいましたが、読んでみればそんな印象も吹き飛びました。

八幡とヒロイン・雪乃の奉仕部と彼等を中心としたキャラクター達の対人関係のトラウマ。
ちょっと話しをすればそのトラウマ(地雷)が起爆してしまい、周囲を痛々しい空気が包む。
読み手がぼっち経験者だと、もれなく読者のトラウマにも火がついて酷い目に!

本当にこの対人関係が上手くいかないことへの言い訳は、読んでいて胸にグサグサ刺さる。
これはぼっちを経験した人間にしか書けない文章だ(死んだ魚のような目)

『友人』は欲しいが自分の心に正直(生き方が下手)なため、良好な友人関係を築くことが出来ない八幡と雪乃が、話しが進むにつれて会話のキャッチボールが上手くいっているのが好き。
由比ヶ浜、材木座、戸塚といった正面から挑んでも引かない人間と交流し、相手を認めてキチンと『友人関係』になれる…かは今後のお話なのかな。
雪乃が由比ヶ浜に『友達』と言われた時のトキメキの表情がもう…イイ!

最後に。

戸塚は俺が守る!!