飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「フルメタル・パニック!アナザー 3」感想

フルメタル・パニック! アナザー3 (富士見ファンタジア文庫)

フルメタル・パニック! アナザー3 (富士見ファンタジア文庫)

  • 作者: 大黒尚人,賀東招二,四季童子,海老川兼武
  • 出版社/メーカー: 富士見書房
  • 発売日: 2012/03/17
  • メディア: 文庫
  • 購入: 2人 クリック: 102回
  • この商品を含むブログを見る

いやあ、面白いですわアナザー。
このコミカルとシリアスの絶妙な配合が実にフルメタらしい。

『ブレイズ・レイブン』の初陣で見事戦果を上げた達也。その達也の才能を感じるアデリーナは胸に靄が掛かったように晴れない。ユースフもD.O.M.S.に加わり、『ブレイズ・レイブン』の専任オペレーターを決めるテストでお約束のように最下位の成績を叩きだしてしまった達也であったが、才能を買われて『ブレイズ・レイブン』に乗れることになる。それに納得できない成績最上位のアデリーナは、今まで達也に感じていた嫉妬にも駆られて押さえられない気持ちのまま彼と『実戦』を始める。

前半のユースフがD.O.M.S.入りと学園祭までの流れはコミカルでほんと読んでて楽しい。ユースフと同僚になることで達也の意識も上向きになったことだし良い影響を与えている。読者的にもユースフの侍女であるサミーラも加わっておいしい。一方学園祭ではD.O.M.S.メンバーが目立ちに目立っていい。クララ可愛いよクララ。学園祭にサラッとやってきたテロリスト菊乃さん。内面を知って結構好きなキャラに。意外とギャグ路線でも使えるキャラなのでは(笑)
そしてシリアスなアデリーナとの決闘パート。AS-1達也とAS-2アデリーナの対決は嫉妬に支配されていた彼女の心から毒気を見事抜いてくれたな。振る舞いはクールでも中身はしっかり18才の少女であったことが分かり、アデリーナもキャラに磨きがかかったと思う。達也も「人の心を想う」ことを学んで成長した。次回からの若手勢の活躍が楽しみ。