飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「シュガーシスター1/2」感想

シュガーシスター1/2 (電撃文庫)

シュガーシスター1/2 (電撃文庫)


これは好きなシリーズになりそうだぜ!
ブラコン&シスコン双子主人公ズは最高だな。

高校生・篠崎朔良…クラは『棄霊』と呼ばれる悪質な幽霊を狩り、家神としてクラに憑く双子の姉ヒメに喰わせている。異常な家系に生まれたクラとヒメ。祖母の手によって殺され、家神にされたヒメは霊体を吸収すること年齢以上に大人びたプロポーションになる一方で、霊体を枯渇させると幼女化が進行する身体になってしまった。亡くなった母の手引きによって家を出奔したクラは、そんなヒメに食餌(エサ)を与えるため、日々『棄霊』を狩るのだ。ある日、旧知の仲でありクラスメイトでもある木継圭介の情報を受け、『棄霊』が関わっている可能性のあるオカルトサイトの調査に乗り出す。しかしこのオカルトサイト『ピーピングトム』を巡り、双子は予想外の大事件に巻き込まれていく。

ある時はグラマラスなお姉様。またある時はロリッ娘お姉ちゃん。二つの姿を持ち、家神として弟に憑いた双子の姉。これは互いを深く愛する姉弟の物語である。
呪素を力として『棄霊』を狩り、それを姉に与えて喰らう描写がなかなかグロテスク。かと思うと日常パートでは姉ヒメの過剰な愛を受けては満更でもないクラが描かれほんわかしたりと、明暗がバランス良く展開される。読み進めていくといかに双子が異常な家系に産まれ翻弄されてきたかが分かり、それ故に二人の姉弟愛…絆は固い。この物語にもうひと組登場する木継姉弟は、双子の過去を理解してサポートする縁の下の力持ち。特に木継姉であり生徒会長でもある千夏は双子の心をしっかりケアするように動いている人物。双子を想う彼女には是非クラとヒメを『嫁』に貰って欲しい。そんな双子の仲に割って入ろうというのが、クラの実家から派遣されてきたゴスロリ美少女ユツキ。後半からの登場で出番自体は少なかったけど、大変なインパクトを残した。次回はクラをヒメから奪うくらいの活躍(?)をして、お姉ちゃんを嫉妬させて下さい。今後の展開に期待が持てるので、続きが出るなら近いうちに読みたいなあ。