「狩りりんぐ！ 萩乃森高校狩猟専門課程」感想

狩りりんぐ! (ガガガ文庫)

〈あらすじ〉
ゲームの勇者に憧れて「リアルでもモンスターをハントしたい！」と、俺・鈴鹿翔馬が入学したのは、日本初の狩猟専門課程がある萩乃森高校。
新しい人生の始まりだぜ……と思いきや、いきなり初日にクマに襲われるし、実習は体力勝負のサバイバルだし、ゲームと違ってリアルの獣ハントは、とんだマゾゲーだ！
可愛い女の子、愉快な仲間、そしてなぜか不思議な幼女に囲まれて送る、獣だらけの学園コメディー狩猟生活!?
さらば、まともな人生よ!
第6回小学館ライトノベル大賞・ガガガ大賞受賞作。

え？なにこの血を見るガチっぷりは…。
正直もっとファンタジーな話かと思ってました。完全ゲーム脳の主人公・鈴鹿が入学したのは農産物を荒らす鹿にイノシシ、果ては熊を狩る『害獣ハンター』になるための学校。空想上のモンスターではない、実際に存在する獣。想像できるだけに恐ろしい！…のだが、都会育ちの鈴鹿は至ってノーテンキ。大物なのか、ただのバカなのか。そんな鈴鹿に呆れながらも仲間意識をしっかり持っている四人の仲間たち。ま、まあ仲間たちと言っても、女性陣が強く出てしまうのはどの作品でもあることですが…しかし男性陣の立場ほんと低くて泣ける。
実技の狩猟で起きた事件が、鈴鹿の、そしてハンターたちの意識を変えることになる。イノシシの反逆にあって大怪我を負ったサホ。それをキッカケに、学校はハンターの専門過程を無くす動きを見せるが、それを黙って見ていては物語が終わってしまう。イノシシへの雪辱戦は汗と血が飛び散る熱い戦いに。まさに生きるか死ぬかのサバイバル！
その鈴鹿の味方になってくれたのが『熊の神様』を名乗る少女。鈴鹿に対する好意というか、食欲というか…心強い味方になってくれたケモナーの彼女の動きは無垢で可愛い。ただちょっと出番が少なくて残念だったかな。もっと活躍させても良かったと思うが。
ということなので、続きが出るのであればもっと出して上げてください。お願いします。