飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「彼女たちのメシがマズい100の理由」感想

彼女たちのメシがマズい100の理由 (角川スニーカー文庫)

彼女たちのメシがマズい100の理由 (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 高野小鹿,たいしょう田中
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/08/31
  • メディア: 文庫
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〈あらすじ〉
成績優秀で献身的な幼なじみの問題は、作るメシがまずいこと。
だが彼女は俺に「美味い!」と言わせたいらしく……ってホットサンドに苦みが欲しいからバファリン入れるなっ!!
新感覚のリアルメシマズラブコメ!

実家に一人暮らしの高校生・愛内葉介には毎日ご飯を作ってる幼なじみの可愛い女の子がいる。彼女の名前は香神紅緒。
美少女幼なじみに甲斐甲斐しくご飯を作って貰えるなんて羨ましい!けしからん!
健康な男子諸君ならそう思うだろう。だが紅緒の作るメシは一味…どころの騒ぎではないほど普通とは違う。
メシが、マズイのだ。究極の味音痴である紅緒が生成するメシのマズさは凶器の域に達している。
そしてこの物語に登場する『メシマズ』ヒロインは紅緒だけではない。葉介のイトコである金髪美少女のリリィに、同級生の花菱カロン。ヒロインたちは三者三様のメシマズで葉介の味覚と胃袋を苦しめる。「そんなにマズイなら食べなければいいじゃないか」と言えるのは、彼女たちの想いを知らないから。ヒロインたちが大切な人を想って料理をする心を蔑ろにしてはいけない。その想いを知って感じて、彼女たちの料理を青い顔をしながらも平らげる葉介、アンタは男の鏡だよ。
変わり種のラブコメとしてニヤニヤできる内容だっただけに、デビュー作であるこの一冊だけで話に区切りがつかなかったのが残念。新人作家の物語を完成させる力を見たかった。新人賞受賞作品ということもあり、改稿前はどう話をまとめていたのか非常に気になる。