「魔王と勇者の0フラグ」感想
- 作者: 宮地拓海,日向悠二
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/09/29
- メディア: 文庫
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〈あらすじ〉
魔王城に乗り込み、あっさり倒されてしまった勇者。
死を覚悟した彼女が、目を覚ますと――そこはのーんびりとした牧場だった!?
そしてなんと、側には宿敵・鎧姿の魔王がいる。
あろうことかそいつは、「勇者ちん、僕と一緒に暮らそうよ」と言いだして――!?
キレ気味美少女勇者ちんと心優しい魔王の、騒々しくも牧歌的なギャグ&ピュアラブコメ!
勇者ちん可愛いよ勇者ちん。
「落選(お)としてゴメン!!!!」というキャッチコピーはどうなんだ?(笑)
第17回角川スニーカー大賞で最終選考まで残った作品を改稿したもの。
魔王と勇者の物語ですが、驚くほどまったりと進む話。
魔王は自分を討伐しにやってきた勇者(♀)に一目惚れ。全てを投げ打ち、勇者を攫って魔界を飛び出した魔王は人間界でほのぼの牧場ライフを送ろうとする。
勿論、そんな生活を勇者が認める訳がない。
引き続き魔王を倒そうとするのだが、呑気に勇者への愛を語る魔王にどんどん毒気を抜かれていく。勇者である自分を女の子として扱う優しい魔王に何だかんだ言いながら惹かれ出しているのに、最後にはその関係を変態発言でフラグぶっ壊す魔王はもっと愛されても良い。
最後までまったり路線で行くのをかと思いきや、そこは魔王と勇者モノ。魔王なんか目ではない邪悪な敵に共に挑みかかるのだった!
相変わらずフラグを立ててをへし折る魔王の元に、勇者が心穏やかではいられないトラブルが舞い込む予感が。
しかし角川スニーカー文庫の新人賞作品を改稿したものは普通に「つづく」で終わるから不完全燃焼なんだよなあ。