「魔法少女育成計画 restart (前)」感想
魔法少女育成計画 restart (前) (このライトノベルがすごい! 文庫)
- 作者: 遠藤浅蜊,マルイノ
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2012/11/09
- メディア: 文庫
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〈あらすじ〉
「魔法の国」から力を与えられ、日々人助けに勤しむ魔法少女たち。
そんな彼女たちに、見知らぬ差出人から『魔法少女育成計画』という名前のゲームへの招待状が届く。
先に進むたびに大きな自己犠牲を要求する、理不尽なゲームに囚われた十六人の魔法少女は、自分が生き残るために策を巡らせ始める……。
話題のマジカルサスペンスバトル『魔法少女育成計画』に続編が登場!
新たな魔法少女たちの生き様に刮目せよ!
これほど口絵のキャラクター紹介を重宝する作品も珍しい気がします。読んでる最中、何度口絵を見に戻ったことか。
死のゲームに放り込まれる魔法少女たち全員が一新されているが、前回との繋がりについて含みを持つ作りになっている。
魔法少女個人それぞれの戦いだった前回とは異なり、今回はパーティーを組んでのゲーム。しかし「これはろくなことにならないぞ…」という期待感は変わらない。
そしてその期待に見事応えてくれるのがこの作品だ。負の連鎖。魔法少女がひとり、またひとりとその命を散らせていく。憧れの存在でもある「魔法少女」でありながら、幸せとは言い難い運命を歩んでいる彼女たが消えることになるのだから、その理不尽さは計り知れない。特に今回はパーティーでのゲームであるため、命を奪われた際の魔法少女たちの動揺も大きいものとなる。
癖のある性格…と、言うよりも、歪みきった性格の魔法少女たちが、今はまだ協力してゲームを進行させている。この協力関係が破綻をきたした時、死のゲームは彼女たちの命を簡単に呑み込んでしまうはず。
物語を通して含みを持たせていたある人物の登場は、このゲームにどんな影響を与えるのか。まだゲームは前半戦。続きがすぐに発売してくれるのは嬉しい。