「黒鋼の魔紋修復士4」感想
- 作者: 嬉野秋彦,ミユキルリア
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2012/11/30
- メディア: 文庫
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〈あらすじ〉
隠されていたディーの紋章魔法により辛くも危機を脱したヴァレリアたち一行は、ユールローグの手の者を追いハイデロータの都・オーリヤックへ向かう。
一方、国王の命を受けたイサークも今回の内紛に乗り出していくことに。
ハイデロータとの関係を優位に進めるため、イサークとともに仲裁役としてユールローグへ向かったヴァレリアたち一行だが、そこにはディーと死闘を繰り広げたあの少女の姿が……!
"神巫"の誇りを懸けた戦いが、いま幕を開ける!
随分とスケールの大きい話になったなあ。
今回『神巫』たちが戦争を初体験。アーマッド、ハイデロータ、ユールローグ三国の思惑が渦巻く。
国対国の頭脳戦がメインのため、必然的に出番が少なくなるヴァレリアたち。カリンはともかく、存在意義の大部分を火力が占めているヴァレリアは頭の回転の早さが求められる場所では可哀想なくらい役に立たない。イサークを始めとするキレ者たちが、己の国のために相手の裏をかきあう戦いも面白い。
そんな国家間の争いの中、見え隠れするのが『神巫』に匹敵する魔力を持つラムピトーに関わる者の存在。ラムピトーひとりに手を焼くヴァレリアとディミタールのコンビを見ていると、暗躍するラムピトーの師匠なる人物はどれほどのモノなのか。この戦争もまだまだ始まりに過ぎず、この先もっと厳しい戦いが待っていそうだ。