飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「サイコメ 3 殺人希と期末死験」感想

サイコメ 3 殺人希と期末死験 (ファミ通文庫)

〈あらすじ〉
仮釈放の懸かった期末試験も近いある日、転校生がやってきた。異例の入獄となった人物は神谷綾花! 「やっと会えたね、お兄ちゃんっ!」と笑顔の妹に京輔は愕然。しかし、兄に会いたいがため殺人未遂を起こしてしまった綾花の心境を知り、京輔は深い自戒とともに周囲の殺人鬼から綾花を守る決意をする。一方、京輔の最愛の人"アヤカ"が妹と知った氷河煉子の様子が一変し……。LOVE=KILL! 恋するほどに危険なハードコア系ラブコメ、激震の第3弾!

なにこの妹ちゃん……こわい…(震え声)
京輔の妹こと綾花の黒化フラグ丁寧に描かれていて恐ろしかったのですが、ついに転校してきちゃいましたか。
しかしそこはラブコメ要素のあるこの作品。何とか人殺しはさせず、その殺意だけを認めての転校になりました、と。殺意だけで殺人鬼だらけの学院に入れられるって、それはそれで末恐ろしすぎる。

妹を心配するお兄ちゃんと、人を殺してまで会いたかった妹の兄愛。バランスが取れているようで、互いに想いが行き違っている。京輔の情は妹だけでなく、親しい人全てに向けられるが、綾花の愛は京輔にしか向いてないし、それ以外は邪魔者でしかない。強烈な嫉妬は人を狂わせる。特に京輔の場合、周囲にいるのは見た目だけを見れば美少女ばかり。綾花の嫉妬は燃え上がる一方。目のハイライト消すのやめてくださいこわい。

煉子たちも綾花に言いたいことはちゃんと言いながらも、京輔との関係をしっかり思いやっているところが恋する女性らしいというか。それが最後の最後で叶ったのが展開として良かったかと。まあ性格は変わらないと思うけど…(震え声)
暗躍する久瑠宮の裏にいる名前がどうにも物騒だが…また面倒なのは出てきそうな悪寒がしますねえ…。