「艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します! 」感想
〈あらすじ〉
横須賀鎮守府に着任した艦娘の陽炎【かげろう】。陽炎型のネームシップとして勢い込んで訓練に励もうとする彼女だったがどうもうまくいかない。実は、共に艦隊を組むことになった潮【うしお】、霰【あられ】、皐月【さつき】、長月【ながつき】、曙【あけぼの】もそれぞれの理由から他の艦隊に加わることができず、あぶれた艦娘たちだった! そんな艦隊に、着任が遅れ最後に加わる羽目になってしまった陽炎の、波乱に満ちた横鎮生活が今はじまる――。話題沸騰の『艦これ』に待望の公式ノベライズ、ファミ通文庫版が登場!
雷「大丈夫よ、司令官! ラノベがなくても私がいるじゃない!」
俺提督「やはり雷ちゃんは僕の母となる艦娘だったんだ…!」
どうも、『艦隊これくしょん』にマイペースではあるものの、どっぷりハマっているてりりん提督です。推し艦娘は雷ちゃんです。雷ちゃんは天使のようでありながら、俺提督を堕落させる悪魔のような艦娘でございます。あぁ…雷ちゃんをぺろぺろしたい…!(虚無)
陽炎型ネームシップとしての誇りを持つ駆逐艦の陽炎。横須賀鎮守府にやってきた陽炎であったが、彼女が配属されたのは「落ちこぼれ」の駆逐艦たちを集めた問題児チーム。指揮統制のため、訓練を開始するものの自分勝手な曙を始め、協調性皆無の駆逐艦たちに陽炎は四苦八苦することになる。
正直、育成していない駆逐艦たちばかりで、今回初めて性格を知った。陽炎にしても遠征要員だから、うちの艦隊にしても目立つ方ではない。なのでいつもとは違う駆逐艦に目を向ける意味でも、面白いノベライズでした。
かなり気になっていたのが『艦娘』としての戦闘スタイル。これが「水上を滑るように戦う」という僕のイメージ通りでとても良かった。これでうつ伏せの状態で海に浮かびながら戦い始めたらどうしようかと思ってました…(汗)
どうしても戦艦・空母が戦場の主役になり、それをサポートするのが重巡洋艦であったり、軽巡洋艦であったりして、駆逐艦の存在は、僕のゲームでの陽炎の配置が示す通り遠征ばかりで、実に地味な役回りです。まあ重巡洋艦も軽巡洋艦も地味といえば地味ですが、駆逐艦はその小柄な体躯(耐久)もあって、使いにくい存在であるのは確か。そんな彼女たちが自分たちの存在意義に悩みながら、それでも戦い抜こうと陽炎を中心に成長していく姿を描き出す。駆逐艦ちゃんたちが大活躍する野戦で、これまた想像通り禍々しい存在である深海棲艦を蹴散らして貰いたいなあ、などと思う。
あと主人公はあくまでも陽炎。提督は脇役も脇役であったが、母性溢れるお姉さんな艦娘にだだ甘な提督の羨ましい立ち位置といったらないね。しかしどれもこれもイメージ通りでちょっと怖い感じがする(笑)