飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「蒼柩のラピスラズリ2」感想

蒼柩のラピスラズリ2 (MF文庫J)

蒼柩のラピスラズリ2 (MF文庫J)

〈あらすじ〉
俺・辻峰冬夜は、ふとしたことから目覚めさせてしまった遺産№1《蒼柩(ラピスラズリ)》の下僕(?)として、魔女の血を分け与えられた九十九のアンティーク――《魔女の遺産(ウィッチクラフト)》を蒐集していた。
そんなある日、ウィッチクラフトを巡る三大勢力の一角、霧谷家新当主・霧谷七海に突如屋敷へと呼ばれた。
七海は同盟を結ぶこと、さらには両家の人間でのお見合いを提案してきた!
「あなたのことが……大好きです。だから、私と婚約してください」
絡み合う人間模様……そして激しさを増すバトル!七海の真の想いはいったい――。
あさのハジメ×菊池政治が贈る、運命を背負った者たちのバトルアクション第2弾!

おいぃぃぃぃ!!
金髪のラピスに執事服着せるのやめろぉ!!
思わず「ラピス様」って呼びそうになっただろうがっ!(笑)

そんな嬉しいサービスのあった2巻。前回よりもラブコメ分多めでお送りする今回は、辻峰家の宿敵でもある霧谷家当主の誘いを受けたら冬夜が婚約させられそうになる羽目に。霧谷家当主…ラピスと同じ力を持つ霧谷七海こと『紅柩』が持ちかけた婚約話に動揺するラピスと真由香が何とも可愛い。バトル要素もある物語ではあるけれど、あさのさんの持味である「軽快な文体で可愛い女の子を魅せる」ことが出来ていて良い。勿論、そんな婚約話など蹴る冬夜であるが、七海とのお見合いデートをすることになる。梨央さん裏で糸引くねえ。その中で七海がいかに『家族』を作ることに執着しているかを知る。辻峰側の結束力・団結力といった繋がりは、孤独の中を生きてきた存在にとってとても暖かくて羨ましいものに映るんだなあ。

強い信頼関係の中心にいる冬夜。
彼が欲しい七海。そして彼と一緒に自由な世界を見て回りたい。そのためには霧谷家の人間を多数殺したセツナへの復讐と、街に張った結界の核になっているラピスを葬り去らないといけない。
強力な力を持つセツナ。『遺灰人形』という戦力を保有する七海。この三者の戦いの中でまだまだ未熟な冬夜たちはどう戦っていくのか。物語が本格的に明け、冬夜は大切な家族を守るため、歪んだ者たちとの戦いを始める。