飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「恋愛負け組の僕に、Hなメイドが届きました。」感想

恋愛負け組の僕に、Hなメイドが届きました。 (このライトノベルがすごい! 文庫)

〈あらすじ〉
もし自分の家に来たメイドロボットが、セックス用のセクシャルドールだったら!? 家事はダメダメなのに、えっちなことのプログラムは充実。普通の高校生・沢田春生は、可憐なセクシャルドールとのドキドキな日々にときめき!? けれども幼馴染みの鹿子はやきもちを妬いてしまい、修羅場勃発! 恋愛負け組の春生に起きる、ちょっとえっちなストーリー。10代の男の子だったら誰もが妄想する、ちょっとえっちな同棲生活が始まります!

人間そっくりの性行為専用のドールが開発されたら、男は夢中になって人類は滅びてしまうのではないだろうか?
そんな残念なことを夢想しながら読んでました。すごく…どうでもいい想像力です。

普通に恋愛をして、普通に結婚して、普通に子供を作って、普通に子供を育てる。その「普通」が珍しくなった時代。少子化の時代。女性は男性と子作りの契約を結び、人工子宮で子供を作り、それによる特典…恩恵を受け子供を育てている。その補佐をする人間に良く似たロボット…今や何の珍しさもないドール。新型ドールの試験テストのアルバイトをすることになった高校生の春生は、恋愛に憧れながらも周囲の女性たちはイケメンの遺伝子ばかりを欲しがり自分が対象外になっていることから恋愛を諦めていた。そんな春生の元にやってきたドールは、なんと発禁のはずのセクシャルドールで、春生は彼女の温かさに心惹かれていくことになる。

女性が優秀な男性の遺伝子を欲しがる世界。なにこの世界こわい…と、思ったがリアル世界の状況でも俺、全然モテないわーないわー……。

自称「恋愛負け組」の主人公のもとに届いた一体の美少女ドール。家事育児に活躍するドールだけども、マカロンという名前のこのドールは元・セクシャルドールであり、「元」がつく通り性行為に関する機能はアンインストールされ、おまけに家事機能どころか一般常識すらも削られていたりする。単に見た目が可愛いだけのドールを前に、途方に暮れる春生だけど、良く良く考えると「見た目が可愛い」こと自体がプラスであることに気付いた春生は、彼女の素敵な笑顔にベタ惚れしていきます。高校生だもんね、可愛い女の子は好きだよね。

そんなダラシのない姿に呆れながらも、嫉妬メラメラなのが幼馴染の鹿子さん。男勝りだが非常に女性らしいスタイルの鹿子が側にいるのだから、「恋愛負け組」っておかしくね? とお想いの方も多いだろうが、鹿子自身、春生への恋愛感情に気づいておらず、マカロンの存在を受けて、始めて恋心を認めていくことになる。春生よりも、むしろ鹿子の成長の方が描かれているような気もする。春生くんのヘタレっぷりにはお灸を据えないといけないよね。君は逃げすぎです。でも最後には取り戻して男気を見せてくれたので結果オーライかな。