飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「代償のギルタオン 2」感想

代償のギルタオン 2 (代償のギルタオンシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫 か 19-2)

〈あらすじ〉
キルクライズを手に入れてから三週間。放浪の身となったライクは海岸線沿いに見つけた港町シーカポートにたどりつく。だが、そこにはとんでもない奴らが潜伏していた! 拉致監禁されるライク。奪われるキルクライズ。一方、町には、軍の巡洋艦ヘルネンスが到着。艦長はロクト・ラックライ。町の調査のために派遣されたのだが、偶然にもキルクライズを発見。手に入れようと目論む。そして、ヴェリド基地の特別監房ではとある計画が始まろうとしていた。最強のギルタオン『キルクライズ』を求め、様々な思惑が絡み合う中――見知らぬ地で、ライクは孤独に戦う。

力を入れて夢中になって読んでたせいで、文庫本が折れ曲がる事態に…面白かった。ある意味、デビュー作である前回で終わっている話をどう広げていくのか。それを楽しみに読み始め、今後の展開に期待のおける作りになっていた。

軍を離れたライクが、自分が生きるために殺したテロリストのギギが率いていた組織に拉致されるところから始まる。世界を破壊しかねないキルクライズのパイロットであるライクがあっという間に命の危機に陥って、しかもそれが何度も繰り返されるため、ライクとキルクライズの力に疑いを持ってしまうが…それは囚われの身であるヤシャナにも不安となって降りかかるのだが、まあそこはお姉さん。腹の据わり方が違う。ライクにしても、ヤシャナにしても何らかの利害はあるにしろ、仲間がいる状況は救われる。今回は前回ほどの絶望感や悲観はなかった…それは良しと取るかどうかは、読者の思い次第。

ロクトは正直、自業自得。グラカリムさん、あんたは格好良すぎるよ!