飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「ライフアライヴ! キミと始める学園総選挙」感想

ライフアライヴ!  キミと始める学園総選挙 (MF文庫J)

〈あらすじ〉
生徒数7000人を誇る名門校、私立瀬海学園。そこへ通う生徒たちから『クズ先輩』と呼ばれ、恐れられている問題児・葛原北斗。ある日、北斗は後輩である凛多愛梨に「私の偽恋人になってくれませんか?」と頼まれる。愛梨は生徒会総選挙で勝利するために、不良である北斗の力を借りたいらしい。だが、敵は圧倒的な支持率を持つ『学園の歌姫』。しかも愛梨は周囲から『ジミ子』なんて呼ばれているぼっちな女の子で……!? 「愛してますよ、せ・ん・ぱ・い♪」「嘘デレだろ、それ」ぼっちな彼女を学園の人気者へとプロデュースして、生徒会長に就任させろ!あさのハジメ×ゆーげんが放つ劇場型青春ラブコメディ、堂々開演です!

今Twitter等で使っている『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』ヒロイン・雪乃アイコンの前は、あさのハジメさん作品の『まよチキ!』ヒロインズのアイコンを使っていました。その節は大変お世話になりました。特に主人公の妹・紅羽アイコンは良かったです。

七千の生徒数を誇るマンモス校・瀬海学園に通う葛原北斗は、「クズ先輩」と学園中から恐れられる不良高校生。中学時代は生徒会長に立候補するほど優等生だった北斗であったが、その生徒会長選挙の敗北をキッカケにひねくれて行く。そんな不良の北斗に奇妙な頼み事をするひとりの少女。圧倒的なカリスマを持つ現生徒会長…の妹である凛多愛梨の頼みとは、北斗を偽の恋人にして力を借り、生徒会長選挙を戦い現生徒会長を打倒すること。学園の落ちこぼれである北斗をプロデュースし、「ジミ子」と揶揄される愛梨を人気者にする。互いが互いを高め合う劇場型ラブコメが今はじまる!

MF文庫Jの『すきです! ラブコメフェア』、良いですね、この企画。ラノベのラブコメ作品って言われてるほど多くはないと思うんですよ。まあ統計は取ってないですけど。(適当)

あさのハジメさんの軽快な文章は「ラブコメ」に良くハマるよなあ、というのが相変わらずの印象。生徒会長にして超人気者姉の姉に対して特に目立ったところのない愛梨と、不良道真っしぐらの根暗不良少年の北斗。カリスマ性皆無、どう考えても勝てるはずのない偽物恋人。この二人がどう生徒会長を演出して勝利に向かうのか、またその道程で二人は「本物」の恋人になるのかを注目して読むのが良いのかな。

不器用な二人だけでは生徒会長選挙に勝てないのは明白で、生徒たちの視線を釘付けにするため、何より勝利するための「脚本」を書くチェルシーの智を借りて、絶望的な戦いに挑む。

と、ここまでだと普通のラブコメなのだが、この作品の本当のスタートは最終章から。北斗とある人物の「本当の関係」を知った時から盛り上がっていく。その事実を知った上でもう一度読み直すとまた印象の違った作品になるのでは。続きも気になるつくりになっているのが上手いよなあ。