飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンXIV」感想

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンXIV (電撃文庫)

〈あらすじ〉
ついに帝国本土へと侵攻を始めたキオカ軍。国境近くの平原で対陣した両軍は激しく激突。爆砲の圧倒的な威力に塹壕戦で対抗する帝国軍だが、ジャンの知略はそれすらも貫き、戦線後退を強いられたイクタたちは厳しい防衛戦を続ける。一方、海での戦いはそれ以上の危機に直面する。艦隊の全艦を爆砲艦で揃えてきたキオカ海軍を前に、帝国海軍はまともな戦闘にさえ持ち込めず撤退を開始。精霊通信の開通によって、戦場の全ての情報をリアルタイムで把握し対応するようになったジャン。指揮下の全軍をして「完全な軍隊」と自負する彼を相手に、イクタ率いる帝国軍は勝機を見出せるのか―。

アルデラミン、ついに最終巻です。「アンデバランじゃなくてアルデラミン」と訂正されていた頃が懐かしい。(ブラック・ブレット参照)

口コミで評価を集めた作品で、当時、僕もブログ・Twitterで推しました。や、1巻を読んだ時点で……イクタとシャミーユの約束を知った時から、「ハッピーエンド」は期待していなかったので、まあこの終わり方には納得しています。前半戦の最終決戦の行く末よりも、その後に起きる出来事の方がドキドキした。口絵で予告されてるし。

イクタの「死」に対してシャミーユだけでなく、読者も納得させようとしていたように思える。仕方ない。もうこれは仕方のないこと。ただイクタの「死」が無駄ではなかったのが、後日談で分かって良かった。正直に話すと、この作品、好きなキャラクターがいなかったけど、みんな人間味があって最後まで楽しめた。ありがとうございました。次回作も買います。