飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「矛盾が神を殺すまで 1 〜その矛は世界を穿ち、その盾は神々を砕く〜」感想

矛盾が神を殺すまで 1 ~その矛は世界を穿ち、その盾は神々を砕く~ (HJ文庫)

〈あらすじ〉
『絶対貫通の矛』と『絶対防御の盾』。王国に伝わる矛盾する二つの至宝が、何の因果か同じ時代に揃う。それぞれの継承者、矛の騎士ミシェルと盾の騎士ザック。恋人同士であることを隠している二人に、突如「矛盾の結末を明らかにせよ」という決闘の王命が下る。ミシェルとザックはどちらの『絶対』が上かを証明するため激突することになり―その対決の結果は…あまりにも予想外のものだった!!世界の裏側を知ったザックとミシェル、二人の運命が動き出す!

「矛盾対決」と聞くと、前に放送していたテレビ番組。「絶対に穴の開かない金属VS絶対に穴を開けるドリル」みたいな、男のロマンを詰め込んだのやってたなあ、と思い出した。あの番組、問題があって打ち切りになったんだっけ……それはともかく。

盾の騎士ザックと矛の騎士ミシェルはお家事情で仲が悪いふりをしているけれど、実は恋人同士で、いつかは公の場で結ばれたいと願っている。そんな二人に最強の矛と盾をぶつけたらどうなるか、という王様のしょうもない命を受けて実践したらとんでもない事態になったというお話です。

世界観・設定は分かりやすくて内容も起承転結しっかりしていた。ヒール役も適度に腹が立つキャラなので、ぶっ倒してくれてスカッとする。面白さを感じつつ、ザックとミシェルのカップルの純真さも味わえて良かったと思う一方、世界を巻き込む「何か」を思わせながらもこじんまりとした展開になってたのは少し物足りなかったかなあ。まあナンバリングしてあるところを見るに続きも期待できるだろうから、次では世界観の風呂敷を広げていって欲しい。