「ちょこプリ!1.巨人になった日」感想
- 作者: 後藤リウ,みやこかしわ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/12/28
- メディア: 文庫
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固い話など一切なく、緩くほわほわとした物語。
高校生にして目的を見失い枯れた印象を受ける小木曽蛍介が、祖父の遺品である本から飛び出してきたお姫様と出会ったことから始まるラブコメ(?)。
我が儘でちょっとおバカな異世界の姫であるキキに無理矢理キスされて蛍介は主従関係の契約を結ばれてしまう。何処かで聞いたことのある設定で、普通であればこのままラブコメが開始されるのだが、このお姫様は『身長20センチ』で、小人の異世界からやってきたもあり、単純に異性と見るには難しい状況に。とはいえ、キキがお風呂の桶で入浴するシーンでドキドキしたり、異世界から『国宝を盗んだ裏切者』(身に覚えはない)として刺客が放たれ、それからお姫様を護ったりと蛍介がキキをしっかりヒロインとして扱ってるのが良い。しかし『刺客』といっても平均20センチほどなのでその八倍以上はある蛍介にかかればひとひねり。異世界に乗り込み、キキを救うため『巨人』蛍介が王城に進行する場面は面白かったな。国宝を奪った真犯人に関してはライトな内容通り非常に分かりやすいものではあったものの、陰謀を暴くのがこの作品の魅力ではないので問題なし。
最後はタイトルの巻数表記通り『続く』で締められたが、この作品はちっちゃいお姫様と様々な異世界を渡り歩く物語になるのかな。ほんわかしてくれるといいけど。