飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「グロリアスハーツ 2」感想

グロリアスハーツ2 (富士見ファンタジア文庫)

グロリアスハーツ2 (富士見ファンタジア文庫)

〈あらすじ〉
『贋人』(ギニョル)を人間にする手がかりを持つディニタ・イングリスを探して、ジャッロ・コリーナ市へ入ったユズカとアルトゥール。
そこで出会った人物とは――?
『贋人』の秘密と世界の謎が明かされる!

ユズカ可愛いなあ…。
『贋人』が人間にする方法を知っている可能性の高い人物ディニタ。アルトゥールとユズカの探し人であるディニタをついに見つける…のだが読者にしてみれば二巻目での見つけてしまうので、随分と早いなとは思いました。そしてこの時点で「あれ?もしかして…」という予感も。
ユズカたちが人間になれる可能性がある場所が示唆されるのと同時に『贋人』、そして人であるにも関わらず異能を使えるアルトゥールについてがディニタの口によって語られる。その中で『贋人』はマテリエを抜き取られた状態であれば元に戻すことで蘇ることが判明。二人の姉貴分メリッサが復活できることになる急展開。
そしてディニタもまた思い人である『贋人』リートを復活させるため、アルトゥールたちに彼女のマテリエ奪還を依頼する。
リートのマテリエを持つ敵は強力かと思うと、そうではなく。が、展開の中でアルトゥールとユズカの関係が『兄妹』を超えているのではないかと指摘されてオロオロする二人の姿が何とも。互いを強く想い合っているが、これまで一緒に過ごしてきた時間がそれ以上の進展を拒む。
それがラスト、メリッサの復活によってどうなるのか、非常に楽しみ…と思ったら、完結って…いや、これから先が面白いところなんですけどね。アルトゥールの力は全て解放されていないし、ユズカたちは人間になっていない。うーん、これは不完全燃焼。残念としかいいようがないなあ。