飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「マゾヒスティック・エクスタシー 1 」感想

マゾヒスティック・エクスタシー 1 (オーバーラップ文庫)

〈あらすじ〉
俺――千種光平は彼女をつくって、ラブラブイチャイチャすることを夢見る普通の高校生
「んっ、あっ、ああぁぁっ、なに、入ってっ、くるぅううううう」
《悪瞳》という、悪魔の呪いが掛かっていることを除けば――。
《悪瞳》それは女の子をイヤらしい目でみてしまうと女の子を魅了するという魔眼の能力。ただし《悪瞳》で魅了した女の子とキスやHをしてしまうと生涯憎悪されてしまう。
女の子から誘惑されるのにキスもHもできない!こんな生殺しに耐えられるわけないだろう?
「《悪瞳》を、お願いだから解いてくれ!」
恋と欲望がせめぎ合うハイテンション学園エロコメディ、開幕!

実に分かりやすいエロコメをありがとうございます!
橘ぱんさんの文章は非常に読みやすいと思います。一人称視点を上手く使って描いている。この書き方で内容を掴めない、ということはない。

千種光平の抱える悩み。それは「性的欲求を持って女性と目を合わせると相手に求愛される」ことだった。男なら羨ましい限りのことなのだが、これは呪いによって起こる現象。相手の女性が求めるままキスやセックスをする一生恨まれてしまう。
煩悩塗れではあるが純情な心を持つ光平は「高校生らしい青春」をしたいと言い、この呪いを解くための方法を求めて故郷…幼少期を過ごした街に転校する。そこで光平は初恋の相手にして、初めて呪いをかけてしまった美少女・早乙女沙月と再会するのだが……。

呪いが成すこととはいえ、据え膳食わぬは男の恥。ええい、ヤってしまえ! と思わないでもないのだが、呪いの作用によって関係を持ってしまうと一生憎悪の対象にされるのは流石に嫌ですね。女の子に本気で嫌がられるのはショックでかい。

真の愛を求め、解呪する方法を探す光平であったが、いやいやそう簡単にはさせませんよ、と呪いをかけまくり、トラブル多発の学園生活に突入。初恋の相手である沙月は凛とした女性だけに、呪いを受けて乱れる姿は直視できないと感じる一方、興奮するのを抑えられない…!

特殊な土地柄のせいもあって、家の権力が幅を効かせる学園。沙月の許嫁を名乗る傲慢お坊っちゃまに目にものを見せるお約束の展開は良いね、滾るわ。光平の家系も分かりやすいほどフラグ立てしてたから。

最後まで読んで分かるのは、これ、もしかして一番エロいのは実妹のゆななんじゃないかな、と思い出す。呪いを受けずにここまでするゆなちゃんにそそられます…はい、逮捕ですね、ごめんなさい!!