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飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「オトメ3原則! 5」感想

ライトノベル 集英社スーパーダッシュ文庫

オトメ3原則! 5 (オトメ3原則!シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)

〈あらすじ〉
記憶と心を取り戻したラブ。喜ぶロボロボ部のメンバーだが本気の母だけは手放しで喜んではいなかった。
父の行方不明もあり、本気と遙に別々に住むように言い渡す。
抵抗する本気だが、それに賛成したのは遙だった。しかも、ラブは本気の家で一人暮らしする流れとなる。
意外な成り行きに困惑する本気。
ロボロボ部が目指すロボットコンテストも近づく中、0システムの謎が解き明かされていく……

人は成長する生き物だ。この物語に登場するラブは、人以上に心を大きく揺らしながら成長するロボット。自分だけではなく親しい人たちの成長も促し、思考させ、物語を加速させていく。

みんなの努力の甲斐あって復活したラブ。が、喜んだのも束の間、本気の父親が行方不明になってしまう。連絡が付かずヤキモキする大河原家の面々であるが、行方不明者を本気の保護者としておくのは問題があるため、学校の要望もあり保護者を母親の美鈴に切り替えることになる。それをキッカケに本気は美鈴と勇希の家に移り住むことになるのだが、ラブは本気の父親がいつ帰ってきても良いようにと転居を断り、また遥は「3原則」の封印を宣言して自宅に戻るという。こうして本気、遥、ラブ…三人バラバラの生活が始まる。

離れ離れになって初めて分かる想いがある。成長したからこそ、改めて大切な相手と向かい合いたいと想う心がある。
これまで三人一緒に成長してきた。だからこれからも三人一緒だと思っていた…少なくとも本気はそう考えていたし、そのことに疑いを持っていなかった。遥とラブの言葉を「拒絶」と受け取っていたが、実際は正反対の想いが乙女たちを突き動かしていた。遥は本気との関係を更に進めたいから。ラブは大切な家族を危険に晒したくないから。

想いが強いがゆえに、見つめ直す時間が必要なのだ。そしてその時間、本気は心が離れていた母親との距離を縮めることができた。それを見越していた遥は、実にデキたヒロインだと思いませんか?
日に日に強まる絆。それを断ち切ることはカムイにすら出来ない。敵であるカムイにすら想いを伝えようとするラブの強さには見惚れるものがある。
父親の失踪は一体何に結びつこうとするのか? ラブの秘密が明らかになろうとしている……。