飼い犬にかまれ続けて

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「光機動飛翔兵器 武装妖精フェアリア」感想

光機動飛翔兵器 武装妖精フェアリア (MF文庫J)

〈あらすじ〉
人類の敵『禍津鬼』と戦うために開発された光機動飛翔兵器『天翼』。その搭乗者を養成する太平洋の人工島『豊葦原』にやってきた神代暁人は、ある壮大な決意を胸に秘めていた。だが到着早々、同級生の篠原千桜からルームシェアを迫られる。「どんなに嫌がっても暁人の面倒を絶対に見てあげるんだから!」さらに、クラス委員長の五橋紅葉を弾みで押し倒してしまい、あらぬ誤解を招くことに。次々と女難に巻き込まれるなか、ついに『禍津鬼』が襲来! 「オレは――こんなとこで死んでなんかいられないんだよ!」災神の名を持つ人類の敵から世界を守るため、今、暁人は空へと羽ばたく!――武装×和装の天翔けるバトルラブコメ、機動!

「四天王」とか「十二神将」とか「学園都市に7人しかいないレベル5」といった設定が大好きな僕です。と、というこの手の設定が好きじゃない男の子っているんですか?(言い過ぎ)

どうでもいい話から始まりました。一応、物語と無関係ではありませんよ。
機械鎧を見に纏い敵と戦う少年少女。最近ではひとつのカテゴリーと言ってもおかしくないほど描かれてきたお約束の設定。バトルあり、ラブコメありの展開はエンターテイメントとして楽しめる。

三十年前に出現した機械のような化物『禍津鬼』によって蹂躙される世界。脅威の力を振るう『禍津鬼』を撃滅できるのは、『天翼』と呼ばれる機械鎧を使う者たちだけ。『天翼』の搭乗者を育成するための人工島『豊葦原』にやってきた主人公の暁人は、突然見知らぬ美少女・千桜に声をかけられる。現在行方不明になっている暁人の姉弟子であり、この世に12個しかない武装兵器『王器』の使い手でもあった英雄・鏡月花の部下だったという千桜。彼女は月花に頼まれたと言い、暁人の面倒を見るため強制的に同居生活に持ち込まれるのだが……。

『禍津鬼』に対抗する力『天翼』の適合者として新天地にやってきたら、何故か可愛い女の子と同棲することになり、更に甲斐甲斐しく家事までしてくれる。ああ、この感情は知っている。慣れ親しんだ感覚さ。俺は!今!猛烈に!嫉妬している!

と、まあ「そんな都合の良い展開には裏がある」…とまでは言わないまでも、暁人に尽くそうとする千桜には過去がある。そこが終盤、物語の鍵として機能するので、突然の展開に驚かずにそのまま読んで頂きたい。

また主人公の暁人も単純に『天翼』を使うだけでは面白い展開に発展する訳がないため、用意されたのが「『天翼』とは違う、この世界に12個しかない『王器』」の使い手という設定。しかし未熟ゆえ『王器』の力をフルに活かせない、というところが見せ場を演出してくれる。

『王器』の使い手として周囲に認知されていくとモテ始める暁人。サラッと正妻の座についていた千桜と、最初は暁人に反感を抱いていたツンデレ委員長の火花散る嫉妬バトルもなかなか美味しく頂けます。

『禍津鬼』との激しいバトルと、同じ『天翼』を纏う謎の敵…シリーズ1巻ということもあり、伏線を散りばめながらもひとつの区切りをつけて物語を閉じている。力の覚醒と千桜との信頼関係の構築、この流れが非常に良かったかな、と僕は思う。