飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「ラグナロク:Re 3.大敵」感想

ラグナロク:Re 3.大敵 (オーバーラップ文庫)

〈あらすじ〉
ヴァナード王国へ訪れて早々、“闇の種族”アングルボザ、ソール、マーニ、そして異貌の男であるトゥーゲントと邂逅した我が相棒リロイ。さらに、再会した女王フレイヤからある厄介事を依頼され、カイルという男とともにとある教会へ赴くことになるのだが、そこにはランディ・ゴルトなるヴァルハラの刺客までもが控えていた。本当に、どこまでこの男は災難に巻き込まれるのか…。―こんなときだが、そろそろ自己紹介しておこう。私はラグナロク。リロイが投擲したひと振りの剣。それが私だ。時代を超えて再構築された、バトルファンジーの金字塔。第3幕。

もう続きを書いてくれるだけで嬉しい。あとランディは嫌いだけどメッチャ好きが同居してしまうキャラだと再確認しました。

「今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。 せんぱい、ひとつお願いがあります」感想

今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。 せんぱい、ひとつお願いがあります (MF文庫J)

〈あらすじ〉
双原灯火。幼馴染の妹で、同じ高校に入学してきた後輩でもある。自称・あざとい小悪魔系。自称・温もり大好きスキンシップガチ勢。そして「自称・先輩を慕う美少女」だそうだ。そんな小悪魔系(?)美少女後輩は、今日も早朝からわざわざ僕を迎えに来ている。ポイント稼ぎに余念がないな。「せんぱい!手!手繋ぎましょう!温もりくださーい!」けれども僕は、僕だけは知っている。灯火が本当は照れ屋な子犬系で、手が触れるだけで赤面し、僕をからかいながらも内心テンパっていることを。小悪魔キャラは演技でしかなく、僕に近づく口実でしかないことも。そして―今はまだ、僕を好きではないことも。

あやみさんのイラストが可愛いので買いました。
文句は言わせません!可愛いは正義です!
ブコメ続きな気がしますが……楽しく読ませて頂きました。

クールというか何処か達観したような雰囲気のある少年と、元気いっぱい「幼なじみの妹」である可愛い女の子とのラブコメ
「幼なじみの妹も幼なじみじゃないの?」という幼なじみヒロイン定義論は置いておくとして……。

ブコメ。そうかと思って読み始た訳ですが、序盤からこの二人の関係に違和感ありあり、何しろ「幼なじみの妹」こと灯花が、好意を持つには素っ気なさすぎる主人公・伊織にベタベタと懐いている状況。何かある……と思わない方がおかしい。更には伊織とかつて仲の良かった(過去形)女子たちとの人間関係が普通ではない。そんな違和感も持ちながら読む分、この奇妙な状況を説明する「何か」があると、その先の展開が楽しみになっていく。

思っていたよりもヒューマンドラマでファンタジーな作品だった。灯花との関係が進みに連れて伊織の本当の「良さ」が見えてくる。単純にワイワイとラブコメを楽しむ作品ではない点は注意した方が良いけど、綺麗な纏まりをしていて満足感ある一冊でした。

「サキュバスアイドルの契約者 ボクっ娘サキュバスと秘密のルームシェア」感想

サキュバスアイドルの契約者 ボクっ娘サキュバスと秘密のルームシェア (講談社ラノベ文庫)

〈あらすじ〉
清廉潔白な男子高校生・天音響には、人には言えない秘密があった。それは―毎晩、真面目なクラス委員にあるまじき、えっちな夢を見てしまうこと。そんな響は、大人気アイドルの蜜夢レンと出会う。彼女は実は人のいやらしい夢を食べるサキュバスであり、響が見る夢は、彼女たちにとってまるでフルコースのような美味しさらしい。そして、響はレンと契約して、彼女と同居することになり…!?これは、平凡な生活をおくりたい天音響が、奔放だけど繊細で、優しいけれどちょっと強引な年上サキュバスにグイグイに迫られてたじたじになりながら、クール系美人同級生の楽浄奏の力を借りつついちゃいちゃらぶらぶするだけの―そんなお話です。

安定の虎走✖️いわさきコンビ、安定の人外。「エッチなのはいけないこと」と思っている真面目すぎるくらい真面目な主人公が、サキュバスヒロインに理性を一枚一枚剥ぎ取られていく感覚が良い。

虎走さんラブコメ書けるやん……(衝撃)

「幼なじみが絶対に負けないラブコメ」感想

幼なじみが絶対に負けないラブコメ (電撃文庫)

〈あらすじ〉
幼なじみの志田黒羽は俺のことが好きらしい。家は隣で見た目はロリ可愛。陽キャでクラスの人気者、かつ中身は世話焼きお姉系と文句なしの最強である。
……でも俺には、初恋の美少女で学園のアイドル、芥見賞受賞の現役女子高生作家、可知白草がいる! 普通に考えたら俺には無理めな白草だけど、下校途中、俺にだけ笑顔で会話してくれるんだぜ! これもう完全に脈アリでしょ!
ところが白草に彼氏ができたと聞き、俺の人生は急転直下。死にたい。というかなんで俺じゃないんだ!? 俺の初恋だったのに……。失意に沈む俺に黒羽が囁く――そんなに辛いなら、復讐しよう? 最高の復讐をしてあげようよ――と。

「幼なじみは他ヒロインの噛ませ犬」論あるけど、実際、世に出てるラブコメのヒロイン属性の勝率ってどのくらいなのか、東京大学とかのえらい先生さんが統計をとって世に示して欲しい。そもそも主人公とヒロインが無事に結ばれる展開まで描いたラノベが、この打ち切りだらけの世に中でどのくらいあるのかという話もうわあなにをするやめ……。

はい、感想です。「なんかラブコメ読みてえなー」と思っていた時に「タイトルにラブコメって書いてあるからこれなら間違いないんじゃね?」と思い手に取って読みました。幼なじみが絶対勝つのかー、ほー、と思いながら、幼なじみヒロインこと黒羽のなんだかんだの勝利に確信しながら読んでましたが。はいはい、なるほど。そうきましたか。解釈、そうね、「幼なじみ」なる属性に対する解釈によっては可能性無限大だな!

序盤は主人公の末晴があまり好きになれなかったけど、何故彼がイケてない感じになったのか、そして本名ヒロイン(?)の白草との関係が明らかになった辺りからエピローグまでが非常にラブコメってて楽しかった。最後まで読んでしっかり判断して欲しい作品。次巻への繋げ方も上手い。

「察知されない最強職5」感想

察知されない最強職(ルール・ブレイカー) 5 (ヒーロー文庫)

〈あらすじ〉
ボーンソニア王国の王位継承争いに決着をつけたヒカルは、王都の衛星都市ボーンドに戻っていた。騒動の最中に、ヒカルが「シルバーフェイス」であると気づいたギルドマスターのウンケンは、ある意味命の恩人のヒカルのために、修業と称して持てる技術の全てを教え、恩返しとした。そしてその修業の「卒業試験」としてヒカルに課せられたのは、ダンジョンにて実践を積むことだった。一方、ジルアーテもまた、アインビスト連合の盟主ゲルハルトからとある「試験」を伝えられる。それは聖ビオス教導国にあるダンジョン『魔錠の迷宮』に存在する水の精霊魔法石を取ってくるというもの。成功すれば水が貴重なアインビストでは大きな利益となり、ジルアーテの実力を知らしめることができる。偶然か運命か、ヒカルとジルアーテは再び同じダンジョンに集うことになり―。

ジルアーテさんのイラスト可愛すぎて困るんですけどー(困ってない)
表紙イラストも良い上に口絵イラストの多さに毎度感動しております。

今回は南の島とそのダンジョンで大暴れのヒカル一行が描かれています。そこにジルアーテも加わり、前半の小競り合いから始まり、後半は島全体を巻き込むどでかい話へと発展。ヒカル、以上にラヴィアたちと交流を深め心を通じあわせたことで、自信を得るジルアーテの姿を見ることが今回の大きな進展か。ここまで深く関わったので引き続きジルアーテには出張って欲しい。そして折角なのでこのまま国家規模の争い事というでっかい話に進んで面白くしていただきたいですね!

「娘じゃなくて私が好きなの!?」感想

娘じゃなくて私が好きなの!? (電撃文庫)

〈あらすじ〉
「この子は、私が引き取って育てます」
私、歌枕綾子、3ピー歳。亡くなった姉夫婦の娘を引き取ってから早十年。高校生になった娘は、最近は幼馴染みの男の子、左沢巧くんといい感じ。もしかしたら付き合っちゃうかも? タッくんはとってもいい子だし、私は大賛成ね。
え? 彼が私に話があるって、まさか『娘さんを僕にください』的な話なの?
やだもう、ちょっと気が早すぎ――
「綾子ママ……俺、ずっとあなたが好きでした。俺と付き合ってください」
「……娘じゃなくて私(ママ)が好きなの!?」
隣の男の子が惚れていたのは、娘じゃなくて私だった!? 嘘でしょぉお!?
姉の娘を育ててきた女性と、そんな彼女に片思いをしていた少年。長年の想いが爆発する超純愛ラブコメ、開幕!

年上ヒロイン需要って絶対にあると思うんですよね(真顔)

亡くなった姉夫婦の娘を引き取って10年。三十路となったヒロインは隣の家に住む娘の幼馴染み君(大学生)に告白されたことから始まるラブコメ。直球で終始ニヤニヤできる王道ラブコメでした。