「豚は飛んでもただの豚?2」感想
- 作者: 涼木行,白身魚
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2012/03/22
- メディア: 文庫
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てりあ、知ってるよ。
豚豚で一番可愛いのは雲雀ちゃんだって、てりあ知ってるよ!
絶賛初恋中の逢人であったが、意中の相手である綾とはこれといった進展もなく時間だけが流れていく。そして夏を前にして訪れる『中間試験』という恐怖。このままでは赤点を免れない逢人。しかしこれはチャンスと成績優秀な綾に勉強を教えて貰おうとするのだが、なかなか上手く行かない。更に学校中に広がる「逢人と瑞姫が交際している」噂。果たして逢人の初恋は進展するのか。
これだけ話が進まないのを見ていると、この作品は『恋愛』ではなく少年少女の心の揺れ動き…『青春』を書きたいんだろうなあ。逢人はこのままのペースでいくと、綾と大きな進展がないまま終わりを迎えてしまいそうだが、それもまた青春らしくて良し。瑞姫の援助がなれけば青春すら始まらなかったから。当の綾側の視点で描かれた場面もあり、逢人を「最近仲良くなった友人」としか認識して無くて泣ける。逢人よ、ウジウジ悩みながらも強く前に進んでくれ…!
個人的に豚豚でツボなのは、瑞姫と対女の子との会話。瑞姫の明るい性格を分かっている彼女等とのポンポン弾む会話が読んでいてとても心地良い。瑞姫+女の子の会話をもっと増やすと僕が喜びます。それと雲雀。登場回数こそ三つ子でもっとも少ないですが、その分登場した時の期待感がすごい。逢人のことを少なからず想っている仕草が異常なまでに愛おしく感じる。ブーは可哀想だけど、逢人と雲雀というのもありだ!(ニヤニヤ)