「対魔導学園35試験小隊 2.魔女争奪戦」感想
対魔導学園35試験小隊 2.魔女争奪戦 (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 柳実冬貴,切符
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2012/09/20
- メディア: 文庫
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〈あらすじ〉
魔力を持つ人間が滅びようとしている世界――。
残存する魔力の脅威を取り締まる『異端審問官』の育成機関、通称『対魔導学園』には、剣術しか能のない草薙タケル率いる劣等生の寄せ集め部隊『第35試験小隊』が存在する。
ある日、タケルたちに学園が与えた極秘任務、それは『記憶喪失の魔女、マリを護衛する』という奇妙なものだった。
その一方で開催される『対魔導学園模擬戦トーナメント』。
小隊同士が昇級ポイントを賭けて争う中、幻想教団の死霊術師がマリを奪還すべく現れて――。
魔法がもたらすのは希望か、絶望か!?
破滅の剣を打ち砕く学園アクションファンタジー!!
1巻も良かったがこの2巻はもっと良かったな。新ヒロインの魔女マリが雑魚小隊の人間関係…主にラブコメ方面を盛り上げてくれる。
英雄を倒したことで噂される雑魚小隊であったが、とはいえ評価が上がったかと聞かれれば平常運転のまま。そんな雑魚小隊に与えれた任務は記憶喪失の魔女マリを護衛すること。しかし魔法に反発する桜花はこの任務が不満であったことから、マリと対立し、隊長のタケルは板挟みに合う。
魔法は人を傷つけることしか出来ないと考える桜花。
魔法は人を救うことができると信じているマリ。
どちらが間違っている訳ではない。使い手次第で希望にも絶望にもなりうる魔法という存在。
反発し合う桜花とマリ。魔法に対する見方の対立だけでなく、タケルを巡っても対立する二人の仲はどんどん悪化していく…かに見えたが、対立することで「相手が悪い人間ではない」ことが分かってきたのか、罵り合いながらも楽しそうに日常を送っているように思える。マリはラブコメ要因としては最高のキャラですね!
高ポイントを狙い『対魔導学園トーナメント』に出場することになった雑魚小隊が、マリを含め見事な連携で勝ち進み、見下す相手の鼻を明かしてくれるので読んでいて気分が良い。マリを狙い、雑魚小隊の前に立ちはだかる強敵ホーンテッドも、タケルとラピスの覚醒した力で撃退する。もう雑魚小隊はとても雑魚小隊とは言えないよなあ。
全体的にマリ中心の話になっているからラピスの存在感が薄れてしまったのが残念なところ。うさぎと斑鳩も頑張らないと桜花・マリに遅れを取るぞ!