飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「女子高生同士がまた恋に落ちるかもしれない話。」感想

女子高生同士がまた恋に落ちるかもしれない話。 (電撃文庫)

〈あらすじ〉
初恋の相手《女の子》に再会した――女の子同士の初恋やり直し物語。
八年前。ひとりぼっちで泣くわたしを助けてくれた、満月みたいな丸い瞳の、背が高くてかっこいい女の子。わたしの特別な、初恋の相手――。
わたしは、小学生のとき一緒に星を見たあの女の子が今もまだ忘れられない。もう二度と会えない、ただの思い出……だけどある日寮を移った先の部屋で待ち受けていた女の子・佑月こそ、まさに初恋の彼女で――!?
昔とは違って、小動物みたいで背も小さくて、すこし変わり者の佑月。好きだったのは昔のこと。このドキドキは、恋じゃない……はず。
普通な女子高生がある日物語の主人公になる、初恋やり直しストーリー。

表紙とタイトルを見て音速で飛んできました。百合が市民権を得てきたように感じるくらい各レーベルの新刊に登場している。統計とか取ってないけど、私のゴーストがそう囁いている。(最近ネットフリックスで新シリーズ見た)

ということで女の子同士の恋愛劇です。ガッツリ青春してます。幼い日に出会って分かれた初恋の女の子に再会して、互いに惹かれ合う、こんな青春したかったぜと思うほど骨太な青春ストーリーでした。「こんな青春」と書きましたが、ラノベ作家が全員美少女のようにラノベ読みもまた全員美少女なのです(目の焦点虚ろ)

徹頭徹尾「男」が登場しなくてある種のスッキリ感が凄い。お父さんすら登場しないスッキリ具合。それだけ男を排して魅せる女子高生同士の恋愛は美しくもあり、ニーズに応じているようにも思える(笑)まあこの流れでどんな形であれ男が出てきたら驚くわ。

まあ単純に百合と読んで終えてしまうにはモッタイナイくらいしっかり恋愛・青春を描き切っている作品だと思います。青春劇が好きな方にもおすすめかねえ。