飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「オズのダイヤ使い」感想

オズのダイヤ使い (電撃文庫)

オズのダイヤ使い (電撃文庫)


分かりやすいくらい分かりやすい展開だったなあ。
僕は好きだけど『安直』と思う読み手もいそうだ…。

宝石大量発掘時代の到来により、宝石の価値が無くなり、一部の膨大なエネルギーを産み出す希少な宝石だけに異常なまでの価値が求められる世界。
『世界の心臓』と呼ばれる巨大な宝石を発掘したことで世界の半分のエネルギーを供給し、支配する会社ワールドハート。その会社で『世界の心臓』をカットした世界最後の宝石職人オスカー・オズワルドは、しかしその偉業を達成した男とは思えないほど落ちぶれていた。ワールドハートを辞め、その日食べるものさえ困っていたオズワルドはある日、希少宝石を探す美女ロシェリアと彼女のアンドロイドであるエネットの依頼を受け、共同で発掘作業をすることになる。が、いざ発掘現場に来るとそこは思っていたのとは違い宝石がほとんど掘り起こされており、更には同じように希少宝石を求める『イーストウッド号』とバッティングしてトラブルに発展。イーストウッド号とのバトル、ロシェリアの思惑、そしてワールドハートの陰謀と、オズワルドは親友を殺した復讐の相手に迫っていく。

まずなによりも僕が惹かれたのはオズワルドの武器。
巨大チェーンソー・ライトイーブン!敵をガリガリ削るこの素敵武器を華麗に操るオズワルドに痺れる。
このライトイーブンを始めとする『七大傑作』や、宝石発掘に使用される人型重機『シュタイン』など、これからの物語展開を盛り上げてくれる要素は多い。読者企画はこの設定に「読者のオリジナル設定を付与」するというだけあって、肉付けしやすいものになってる。オズワルドもそうだが、ひとりひとりのキャラクターも立っているので設定周りに問題はないのだけど、最初に書いたとおり、物語展開そのものがあまりにテンプレすぎるので飽きられてしまうのでは、という不安が残るなあ。