飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「ブラック・ブレット3 炎による世界の破滅」感想

ブラック・ブレット3 炎による世界の破滅 (電撃文庫)

ブラック・ブレット3 炎による世界の破滅 (電撃文庫)

〈あらすじ〉
蓮太郎、延珠、木更に、絶大な狙撃能力をもつティナも加わり、前途の不安が薄れたかのように思えた、ある日。怪物ガストレアの侵入から東京エリアを守っている巨大モノリスの一部が、崩壊の危機に瀕していることが判明する。このままでは、エリアの外で人間を蹂躙すべく待ち構えている無数のガストレアが、一気に侵入してきてしまう……。
果たして、東京エリアを救う手立てはあるのか!? そして蓮太郎、延珠、木更、ティナの命運は──!!
ますます緊迫感が高まる、近未来ヒロイック・アクション、待望の第3巻!

ガストレアの特殊な攻撃により崩壊のカウントダウンが始まるモノリス。東京エリア滅亡の危機…緊張感高まる中、ガストレアに対抗するチームを作るために動き回る連太郎であるが、彼の見つけた民警の癖の強いこと強いこと。性格に難はあるが、実力は確かだからその面では信頼がおけるんだけど。仲間集めに奔走する中で、木更に延珠にティナ、そして『呪われた子供たち』との平穏な日常が描かれているものの、次第に日常は軋み始め、非日常へと大きく歪んで行く。なぜこんなにも人はヒトを想いやれないのか…ガストレアとの戦争に備えて団結しなくてはいけないのに、その苛立ちを『呪われた子供たち』に向ける人々。読んでいて思わず拳を握りしめてしまうほどに、人の心は弱く、ヒトを傷つけようとする。一番無念な想いを抱えているのは連太郎であり、延珠。必死に生きる彼等を幾度となく悲劇が襲う。それが本当に容赦がない…そしてこのラスト。平穏な時間は終わり。これからは戦いの時間だ。
今回、多くの謎が投げかけられた。ガストレア『アルデバラン』は何故モノリスに攻撃出来たのか?モノリス建造関わっているらしい木更の兄との関係は?そしてガストレアそのものに関する厳重に守られた情報はいったいどんな意味を持って連太郎たちを襲うのか…なにもかもが分からない。
予想もしないタイミングで崩壊の始まったモノリス…連太郎たちは襲いくるガストレアにどう立ち向かっていくのか。緊張感が最大にまで達する4巻発売が待ち遠しい。