飼い犬にかまれ続けて

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「星刻の竜騎士X」感想

星刻の竜騎士X (MF文庫J)

星刻の竜騎士X (MF文庫J)

〈あらすじ〉
ユリエル王子の打倒により生じるであろう、シェブロン王国での王位継承戦争。
それを防ぐには、魔薬〈ガラテア〉の呪いを受けたままのオスカーの治療が不可欠だった。
そのため、ガラテアを調合した宮廷薬師であるエクブラッド人の少女・キーラの行方を追うアッシュたち。だが、彼女はルッカの幼なじみだった――。
「わたし、キーラに会う。会わなくちゃ……駄目なの」「お願いだから、事情を聞かせてくれないか?」「……駄目」
アッシュの手を振りはらい、ルッカは魔導艦エスカヴァロンを飛びだそうとするが……!?
美少女ドラゴンが歴史を刻む本格ファンタジー、共鳴の第十弾!

もう10巻ですか…早かったなあ。感慨深い。
初期はあれだけ空気だったエーコも、今では立派なメインヒロイン。久しぶりのエーコ表紙も第二部完結に合わせてきて良いね!

シェブロン王国の王位継承権争いにまつわる一連の事件はここで区切り。
ユリウスを倒したものの、魔薬の呪いを受けて意識を奪われてしまったオスカーを救うため、アッシュたちはルッカの故郷で彼女を助ける方法を探す。

魔薬を調合したのがルッカと因縁のある少女キーラであったことから、今回の話は主にルッカにスポットが向けられる。オスカーの呪いを解くことができる『双翼の誓雨』を舞うには、アッシュとルッカが意識を同調させなくてはならない。そのため二人は同居状態で修練を開始するのだが、その間のエーコの嫉妬の入り混じった不安そうな様子といったら。少しはアッシュを信頼してやれよ。
アッシュ不在の中、キーラの暗躍によって暴走するマザードラゴンと戦うエーコたち。最大の恋ライバルであるシルヴィアを背中に乗せて戦場に出る展開は熱い。エーコとシルヴィアはお互いを認め合っていて、十分良いコンビなんじゃないかと。まあアッシュが絡むと途端崩壊する関係だけど(笑)

アッシュとルッカの解呪によって助かったオスカーが王位を奪還。カサンドラにキーラといった難敵を残しながらも、シェブロン王国を救うことができた。
続く第三部の相手はカサンドラになるのか…あるいは新たな敵が登場するのか。アッシュたちの強さが本物になってきた今、中途半端な敵が出て来てもあっという間に撃破してしまいそうだな。