飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「勇者が魔王を倒してくれない」感想

勇者が魔王を倒してくれない (GA文庫)

〈あらすじ〉
高校生・宗方閑也は、ある日異世界のどう見ても空飛ぶオニイトマキエイにしか見えない神さまに召喚されてしまう。
〝魔王になってください!〟「絶対にノウだ!」
だが断っても、力を使い果たした神さまは閑也が勇者に倒されないと元の世界に戻せないと言う。仕方なく勇者の少女に倒されに向かった閑也が出会った少女は閑也に好感度マックスなアホの子で!?
無敵な魔王と、色ボケ勇者のロールプレイング&ラブコメディ!

~< `・ω・´>
↑のAAはオニイトマキエイではなく、単なるナマモノの神様です。コピー&ペーストで大量生産できます。そして特に深い意味はありません。さあ作品の内容のお話をしましょう。

高校生・宗方閑也は気がつくと異世界に召還されていた……だけではなく、その世界、剣と魔法のファンタジー世界『ラ=マンタ』を創造したオニイトマキエイ型の神様の策謀によって「魔王」にされてしまう。最強のステータスを持つ魔王。閑也が元の世界に帰るには、「勇者」に倒されなければならない。それを聞いた閑也は早速、倒されようと勇者の元にやってきたがレベル1の「彼女」の力では到底、魔王を倒すことはできない。しかも閑也に恋した色ボケ勇者は暴走ばかり。果たして勇者は魔王を倒すことができるのか?

勇者と魔王モノはもう読者に飽きられた……からこそ書けた作品なのかな、これは。(笑)

コテコテの剣と魔法のファンタジー世界かと思ったらどこか設定の味付けがおかしい『ラ=マンタ』という世界観。反則レベルの魔王の強さ、そして初期ステータスが平民以下の勇者さま。これ勝負になるまで一体何年かかるんですか!

無理ゲーでクソゲーな世界。主に物語を回すのは閑也と神様・閑也と勇者のボケとツッコミの漫才のような会話。神様と勇者がボケ倒しなので閑也は終始ツッコミ入れ続けて尊敬するレベル。ノリを分かってるだけに本当に癖が悪い神様の世界観設定のウザさといったらないな。(笑)

勇者ことユー子……なんだこの既視感。いや、とにかくユー子がおバカなだけに可愛いのです。これが元の世界だったら嬉しかったのに、とこぼす閑也の気持ちは分かる。それだけに残念だよ!

コミカル調で最後までニコニコニヤニヤしながら読めたので良かった楽しかった。なんだかんだで、まんたさん作品は全部読んでるなあ。