飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「聖剣学院の魔剣使い5」感想

聖剣学院の魔剣使い5 (MF文庫J)

〈あらすじ〉
「よくもあたしを殺してくれたわね、レオ♪」波乱に満ちた聖灯祭の余韻も残る中、レオニスの前に現れたのは、倒したはずの“竜王”ヴェイラだった。暴虐の竜王に脅され、しかたなく都市を案内するレオニス。「大変、レオ君が誘拐されたわ!」こっそり二人を追うリーセリアだが、なぜかプールでヴェイラと勝負をすることに。そんな平和(?)な時間も束の間、第十八小隊に与えられる“巣”の殲滅任務。その目的地である“死都”では、魔王軍大参謀ゼーマインが、恐るべき“不死者の魔王”を復活させる陰謀を企てていた―!

自我を取り戻した竜王ヴェイラさん参戦です。レオは美少女化したヴェイラとデート(?)することになり、そんな二人にヤキモチを焼くリーセリアというコミカルな前半から一転、終盤は陰謀渦巻く謎が飛び出しバトルもあったりと流石のバランスでした。

昔のレオを知る人、の登場でリーセリアにレオの正体について問われることになったラストの引きは良かった。正直、レオの秘密を守り続けて、周囲の人間が知らないでいるのにフラストレーション感じ始めてました。そろそろ自分が魔王であることを語って欲しい頃合い。そして真なる仲間(眷属?)を増やしていって欲しい。

「異世界はジョーカーに微笑んだ。」感想

異世界はジョーカーに微笑んだ。 (MF文庫J)

〈あらすじ〉
罪を犯しても裁かれることのない権力者を趣味で殺害していた頭脳派凶悪犯罪者“ジョーカー”は、異世界に転生した。異世界で授かったあらゆるものを騙す“偽装錬金”の能力と、殺人鬼としての異常性。それらが重なり合い、彼は最強の救世の殺戮者となる。―“人は首を切断しても数秒は意識があるという。死の間際に己が愚行を反省しろ”―「第5回小学館ライトノベル大賞」にて優秀賞を受賞した問題作、『キミとは致命的なズレがある』で鮮烈デビューを果たした赤月カケヤが贈る、腐った上級国民は全て駆逐!系ダークファンタジー!!

マーベルシリーズの映画を一通り見終えたのでようやくラノベ界に戻ってきました。マーベルシリーズ、製作者サイドの作品への愛を深く感じられて本当に良かった。なんであれ、作品に対する愛は重要であると思った訳です。

近況はここまでにして感想を。
いわゆる「人間の屑」を殺し続ける殺人鬼ジョーカーと彼を捕らえようとしていた特殊部隊員の結奈。特殊部隊の非道な作戦によって死亡した二人は、とある悪魔の願いによって異世界に転生される。そこは人を人とも思わない差別のもと、殺戮が繰り返される世界。ジョーカーはそんな世界で悲劇に見舞われた少年の復讐を叶えるべく、行動を開始する。

全くあらすじを読んでいなかったのでかなりの不意打ちでした。こんなにダークな作品なの?と思ったけれど、作者が赤月カケヤ氏なら納得。こういう容赦ない作品を待っておりました。賛否ある内容ではあるが、僕はどっぷり世界観にのめり込んで読めた。

まあ酷い世界ですよ。人間の屑の描き方が上手いし、そして良い奴も普通の奴も悪い奴も、均等に酷い目に合わせていくのがある種容赦がない。普通ならここで誰か割り込んで助かるのかな、という思わせるシーンもそうはならない。もう世界観もジョーカーも、この容赦なさがいっそ気持ちが良い。この作品の癒しである結奈にとっては酷な世界ではある。このまま容赦ない打ち切りから逃げ切って続きが出て欲しいと願います。

「なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?9 君の世界」感想

なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?9 君の世界 (MF文庫J)

〈あらすじ〉
激化する“白の墓所”での決戦。大始祖イフの撃破によって蛮神族を解放するなかで、遂にリンネの復活が実現した。残る3種族の解放のために墓所の奥に進むカイ達だが、それをあざ笑うように、世界の改変を目論むアスラソラカが立ちはだかる。この世界から見捨てられた「世界種」の復讐を誓う彼女を、カイは止めることができるのか。そして「この先の歴史」でリンネが存在できないことを知ってしまったカイが、最後に選ぶ未来の姿は正史か、別史か、それとも―ファンタジー超大作、クライマックス!

最近はマーベルシリーズの映画、「アベンジャーズ」の物語を公開順に観続ける毎日を送っています。そうです、そのせいでブログの更新が滞っているのです。トニー・スタークよりもキャプテン・アメリカが好き。

さて感想です。正直、最終巻じゃないと思って読んでいたのでちょっと驚いた。あとがきを読むに完結、と言っていいのか悩ましいところだけど。

綺麗にまとめたな、というのが印象。シリーズ序盤ほどの絶望感がここまでくるとほぼみんな仲間なのでいつの間にかなくなってた。それが、どうなんだろう、良いと思う人も悪いと思う人もいそうな感じはする。新シリーズが始まるようなのだけど、似た路線ではなく異なる物語を読みたいなあ、と。

「世界一可愛い娘が会いに来ましたよ!」感想

世界一可愛い娘が会いに来ましたよ! (MF文庫J)

〈あらすじ〉
久遠郁(17)高校二年生―突然ですが、娘ができました。ある日、郁のもとに娘を自称する女の子・燈華がやってくる。子作りした覚えがない郁は大変焦るのだが、燈華はお父様とママの将来を救うため未来から来たらしい。だが、帰る方法はおろか、肝心のママを忘れていて…?二人は手掛かりとなる将来のママを探しはじめる。候補は郁がよく知る三人の女の子。彼女達と距離を縮めるため、燈華が持ってきたアイテム・通称「パパーツ」を駆使する―のだが。え、最初のパパーツは哺乳瓶?ママリティが高くないとダメぇ?これ、本当に大丈夫なの!?果たして、未来のママは誰なのか。燈華は無事に帰れるのか―!?

気になっていた作品をようやく読めました。読み終えてから知ったのですが、新人賞作品だったんですね。なつめえりさんのイラストが素敵すぎるのでもっと堪能したい。(口絵を眺めながら)

さて未来から自分とほぼ同じ年齢の娘がやってくる、という良くありそうであまり見ない設定の本作。可愛い娘ちゃんは記憶喪失のため、実のお母さん=主人公の奥さんのことを覚えていない……という好都合(ぉぃ)な状況なので、仲の良いヒロイン(?)たちの誰と結ばれるかドキドキしながら見守るラブコメです。

主人公くんはヒロインたちの誘惑に負けそうで負けないどっちなのか良く分からない理性と貞操観念の持ち主なので、どのヒロインともくっつきません。娘の手前、未来に対して責任を覚え慎重になってる感じなのかな。フィクションなので「娘は一人じゃなくても良くね?」と思ってしまうのはダメな大人です。

先にも書いたのだけど、新人賞作品なので完結はしてるカタチではあるけれど、誰かと結ばれるのは確実なのでそこまで描いていくのかな。

「宮本サクラが可愛いだけの小説。2」感想

宮本サクラが可愛いだけの小説。2 (MF文庫J)

〈あらすじ〉
とにかく可愛い幼なじみと織りなすイチャかわラブコメ第二弾!宮本サクラはやっぱり可愛い。なぜって、理由1 デートに行くと空回りして可愛い。理由2 自分を磨くためにモデルをやっていて可愛い。理由3 勢いでニクタイカンケイを迫ろうとして可愛い。理由4 なんだかんだで一緒にお風呂に入ってくれて可愛い。理由5 相変わらず胸も大きい。…ほら、これだけ揃えば可愛いに決まってる。サクラがモデルをやっていることが明らかになったり、サクラのライバルがちょっかいを掛けたりもしてくるけど、相変わらずこの小説はサクラを愛でるためだけに存在してるんだ。―あ、世界の秘密も少しずつ明かされ始めます。

電子書籍で読んでるせいで装丁で分からないからアレだったのですが、前回もだけど、この作品、相当文庫本の厚みは薄いよね。文庫本でのページ数確認したら230ページほどだし、もうちょいボリュームあってもいいかも、と思ってしまう。

それと同時に、ほんとマジでタイトル通り「宮本サクラが可愛いだけの小説」なので、あんまりボリュームあっても内容がしつこくなっちゃうのかな、とも思ったり。

まあ何にしてもイラスト担当のrurudoさんの描くサクラは最高に可愛いですね。口絵は見開きで複数枚描いてて素晴らしいですよ。可愛いサクラ可愛い。サクラはアホの子だなあ、と思っていたら両親もある種のアホの子だったのは良かった。

「宮本サクラが可愛いだけの小説。」感想

宮本サクラが可愛いだけの小説。 (MF文庫J)

〈あらすじ〉
とにかく可愛い幼なじみと織りなすイチャかわラブコメ、開幕!宮本サクラは可愛い。なぜって、理由1 見た目が可愛い。理由2 表情がころころ変わって可愛い。理由3 おだてられるとすぐ調子に乗って可愛い。理由4 小さい頃の結婚の約束を今も覚えていて可愛い。理由5 こつそり胸も大きい…ほらこれだけ揃って可愛くないわけがない。つまりこれは、彼女を愛でるために存在する、この世で最も純粋な小説なんだ。ちなみに僕は大神ヒカル。サクラの幼なじみで、北欧神話の大神オーディンの生まれ変わりらしいです。

すっごい久しぶりに鈴木大輔作品を読みましたが、相変わらずな感じがしました。不思議だけど王道は行ってるような、そんな感じ。

サクサク読めたと思って総ページ数みたらもともと薄かったのね。電子書籍で読むと本のボリュームが分からぬ。内容的には道徳的にはどうなの、と思ってしまうほどエッチな美人三姉妹に囲まれてイチャイチャしながら過ごす男子高校生と、可愛い幼なじみとのラブコメ劇。そこに転生モノが合体した作品だけど、幼なじみのサクラの可愛さが異常であることが分かった以外、特に何がある訳でもなくラブコメってさっくり終わったような。サクッと終わり過ぎな気がしないでもない。(笑)