飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「鳩子さんとラブコメ」感想

鳩子さんとラブコメ (富士見ファンタジア文庫)

鳩子さんとラブコメ (富士見ファンタジア文庫)


毎月鈴木大輔さんの作品を読んでるんじゃないかと思うほど、最近良く本を出している。
鈴木さんの作品でこの鳩子さんが一番好きかな。

『平和島財閥』の後継者候補となった平和島隼人。家とは絶縁状態だった母が財閥の総帥である祖父と急に復縁したことから、隼人は跡取りの一人となり帝王学を学ぶことに。しかし隼人に帝王学を教えるのは、幼なじみで従妹で義妹で許嫁でメイドという非常にややこしい属性を持つクールビューティー・平和島鳩子。築40年2DK風呂無しアパートで共に暮らしながら鳩子から帝王学を叩き込まれるのだが、ドSの彼女の教育に隼人の心は限界寸前。隼人の通う学校にまで転校してきた鳩子は、隼人だけでなく友人である元お嬢様・凰杏奈までそのドSな刃を向け始める。果たして隼人は立派な財閥後継者になれるのか。

読み終わってまず思うのは、なんといっても鳩子さんの可愛いさ!
あらすじには「ド直球ラブコメ」と書いてあるが、読み始めて「はて何処がド直球?」と思った。けれども鳩子さんの可愛さを知れば確かにその通り。巨大財閥の後継者であるのならば誘惑にも耐えなくてはならない、という鳩子が隼人にエロで迫りながら帝王学を教える様は、羨ましい反面、生殺しで辛い。手を出して良いのは鳩子さんを完全に『満足させる』ことが出来る時だけ…うん、隼人くんには無理です。とはいっても、隼人を誘っている節もある鳩子さんの言動は捉えにくい。没落した家の元お嬢様である杏奈は、隼人以上に鳩子さんに弄られるキャラとして即定着するのが早すぎるよ。それでもめげずにいる元気いっぱいの杏奈のキャラは好きだなあ。鳩子さんに帝王学の何かを学んでいく内に、自分の取るべき一番財閥後継者らしい行動が分かってくる隼人。そんな彼が鳩子さんの不意を突いて放ったプロポーズ。予想以上の反応を見せて動揺する鳩子さんの姿が可愛いのなんの。隼人グッジョブと言わざる終えない。そのまま鳩子さん陥落か、と思ったがそんなに早い物語完結ではなく、衝撃の事実が発覚。次の巻に引っ張るのですか。まあ鳩子さんにまた会えるのならそれで良しとしましょう!