飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「ノーゲーム・ノーライフ 1 ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです」感想

ノーゲーム・ノーライフ1 ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです (MF文庫J)

ノーゲーム・ノーライフ1 ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです (MF文庫J)


絵師(漫画家)である榎宮祐さんの小説デビュー作。
文・イラスト両方を担当するライトノベルということで…ええ、舐めていましたよ。大変反省しております。
素直な気持ちで言います。すっげえ面白かった!

都市伝説になるほどの廃人天才ゲーマー兄妹の空と白。ニートとヒキコモリの兄妹はある日、謎のチェスゲームの招待を受けそれに勝利したことで『全てがゲームで決まる』異世界に喚び込まれてしまう。自分たちのいた世界を「クソゲー」と蔑む社会不適合者の空と白は、国境線すらゲームで決める世界『ディスボード』でその才能をいかんなく発揮し、世界を征服しようと動き始める。

『全てがゲームで決まる』世界に関する設定がしっかりと作り込まれていて、その設定が『十の盟約』という形で示されて呑み込みやすい。ゲームが支配する世界の中で崖っぷちに立たされる人間…『人類種』の救世主となり、世界の覇権すら握ろうとするのが、とんでもない社会不適合者の主人公コンビである空白兄妹というあまりに個性の強いキャラクター。天才的なゲーマーであるが心理戦に弱い妹・白と、妹ほどゲームの才能はないが駆け引きは大得意の兄・空。二人で一人と言うとおり、ゲームにおいては最高のコンビネーションを発揮するものの、こと私生活においては互いに依存し合うダメっぷり。兄妹を想い合う言動を見ていると、この二人は何処まで本気なんだろうな、と不思議な兄妹仲を魅せてくる。そんな二人がゲーム…それも現代世界とは違う法則の元作り出された『異世界のゲーム』に挑み、論理だけでなく屁理屈まで並べ立てて勝ちをもぎ取っていく様は爽快の一言。空のやり口にもう笑うしかない。元国王の血族でありながら不遇な扱いを受けるステフは、このままお色気ヒロイン担当と、兄妹のゲーム展開にいちいち驚いて解説を求めて読者に説明してくれる要員として頑張って下さい。
人類の救世主。やがては世界を征服し、神に挑もうとする空白兄妹。目指す道筋が提示されているので読み手としては展開を追いやすくて楽だなあ。