飼い犬にかまれ続けて

勝手気ままにライトノベルの感想を書いています。

「王都奪還: アルスラーン戦記7」感想

王都奪還: アルスラーン戦記7 (光文社文庫)

〈あらすじ〉
王都エクバターナを巡る最後の決戦の火蓋が切られた。パルス軍十万に対して、王都東方で迎え撃つルシタニア軍は二十万。しかし、勢いの違いは明らかだった。侵略者は撃退され、王都城門が開かれる。だがそれは、アンドラゴラス王とヒルメス王子との雌雄を決する対決の始まりでもあった――。ついにアルスラーン出生の秘密が明かされる、感動の第一部完結編。

第一部完結。ルシタニア軍とパルス軍……三つの派閥に別れたパルス軍の戦いに決着がつくとあって読み始めてから緊張し続け肩が痛かった。でも読み終わってとてもスッキリした。(笑)

このゴタゴタ、どうやって一冊で収めるの?……と思っていたのだけど、恐ろしいほど綺麗に収めてくれました。関心しすぎて「すげえ」しか言葉が出ないわ。明かされるヒルメス、そしてアルスラーンの出生の秘密。王が王たる理由に血統は必要ではない。失意の底に沈みヒルメスとは違い、信じる仲間に支えられて、信じる仲間の期待に応えようとするアルスラーンの真の王の姿に心打たれる。殿下、成長しましたね。

アンドラゴラスの最期は意外だった……と、言おうとしたけど口絵でモロバレじゃないですかーやだー!ただその相手が無能王とは思いませんでした。エステルさんの信じた王様は、いろんな意味で、期待に応えてくれたのです。アンドラゴラスにしても、ヒルメスにしても、アルスラーンの心に敗れた感じ。

国王になったアルスラーン。この後は蛇王との戦いになるのかな。王弟ギスカールとボダンの戦いも気になるので、早く8巻が読みたい。え?もうそろそろ発売される?こんなに嬉しいことはない……(涙)